積丹町6年度教育行政執行方針 デジタルドリルを導入 中学生向けに電子教材も
(市町村 2024-04-25付)

積丹町原光宏
原光宏教育長

 【小樽発】積丹町教委の原光宏教育長は6年度教育行政執行方針において、放課後学習や家庭学習において使用できるデジタルドリルや中学生向けにプログラミング学習用のデジタル教材を導入し、学習の質の向上と教員のICT活用能力の向上に努める方針を示した。またタブレット端末などを活用し、子どもたちの国際理解教育や外国語教育に取り組む。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の向上

▽学力の向上

 放課後学習、家庭学習で使用できるデジタルドリルを活用するほか、中学生向けにプログラミング学習用のデジタル教材を導入し、学習の質の向上に努めるとともに、教員のICT活用能力の向上に努める。

 中学生を対象とした放課後学習や家庭学習を支援するB&G中学生サポートゼミナールの事業再開に向け、講師の人選や開催形態の見直しなどに取り組む。

 町教育研究会を、町小中連携教育推進協議会と発展的に統合し、研修や授業交流、教育課程の系統性・連続性の確保、中1ギャップの解消などについて取組を進める。

 町教委は引き続き小・中9年間の円滑な学びを進めるため、教職員の自主的な取組を支援する。

▽特別支援教育

 小学校2校および中学校に特別支援学級を設置するとともに、普通学級においても特別な支援を必要とする子どもたちに対して充実した支援を行うため、引き続き特別支援教育支援員を美国小学校に3人、美国中学校に1人配置し、支援体制の充実に努める。

 学校、保健師、保育士、教育委員会等の関係者による連絡会議を開催し、切れ目のない支援に取り組む。

▽国際理解教育

 外国語指導助手(ALT)の配置や中学校におけるタブレット端末を活用した外国人トレーナーと1対1のオンライン英会話学習を継続する。本道在住留学生と児童生徒との国際交流事業については、ICTを活用した交流なども検討しながら、国際理解教育を進める。

▽姉妹都市交流

 コロナ禍によって相互訪問を中断していた姉妹都市の高知県香美市児童交流を再開し、引き続き実施していく。

▽豊かな心の育成

 自己肯定感を高め、他者を尊重する教育を進めるほか、いじめアンケート調査の実施やスクールカウンセラーの配置、相談窓口の周知など、いじめの防止に取り組む。

 ICT環境を活用し、オンラインで町内各校間の児童生徒の交流を進め、学校間の垣根を取り払い、中1ギャップの解消にもつながる交流事業「しゃこたん つなが~る」の取組を引き続き支援する。

▽健やかな身体の育成

 健康教育に関しては、歯磨き教室や薬物乱用防止教などのほか、栄養教諭を中心に学校給食の時間を活用して正しい食習慣を身に付けさせる指導や、地場産品を使った学校給食を通じて食に関する指導を行う。

▽部活動改革

 美国中の部活動地域移行について、一部の部活動において試行的な活動ができるよう、取組を進める。

▽信頼される学校づくり

 学校の授業や行事の公開、学校評議員からの意見聴取を進めるとともに、体罰調査の実施や教職員の服務規律の保持についての指導を行う。

▽学校における暑さ対策

 簡易型クーラーの活用や夏季休業期間の延長など、恒久的な対策と併せて子どもたちの快適な教育環境の整備に取り組む。

▽学校の統廃合

 7年度3月末閉校予定の野塚中学校について、美国小との統合を見据えた合同学習や学校行事における様々な工夫などの取組を進める。

▽教育実習生の受入

 へき地・複式教育を通して、教職の魅力ややりがいを認識してもらうため、道教委および道教育大学と連携し、引き続き教育実習生を受け入れるとともに、必要な滞在中の住環境の整備を進める。

▼生涯学習の推進

▽家庭教育

 ブックスタート事業を引き続き実施するほか、家庭教育や子育てについての学習・交流・相談の機会を設け、家庭の教育力の向上に取り組む。

▽子ども第三の居場所運営事業

 放課後の児童の安全・安心な居場所を提供するとともに、教育活動サポーターへの各種研修等の実施や、B&G財団設置の他拠点との交流を図り、家庭教育の支援を進める。

(市町村 2024-04-25付)

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