岩内町6年度教育行政執行方針 放課後学習支援に着手 義務校8年度開校へ準備(市町村 2024-04-25付)
三浦宣彦教育長
【小樽発】岩内町教委の三浦宣彦教育長は6年度教育行政執行方針において、8年4月の開校を目指す義務教育学校について各種検討会議の開催を通じて必要な事項を調査・検討するほか、新たに放課後や長期休業期間中の小学校での学習を支援する放課後学習支援員を配置し、基礎学力の定着を図るとした。
執行方針のうち学校教育関係はつぎのとおり。
▼義務教育学校の整備
小中一貫教育については9年間を通じた教育課程の編成と実施、乗り入れ指導の充実など小中はもとより、中中、小小のつながりなど地域の実情に応じた小中一貫教育の導入に向けた取組を推進する。
義務教育学校については前年度から着手した建築主体、電気設備、機械設備の各種工事を引き続き進めるとともに、本年度から外構工事に着手する。また「新たな学校整備に向けた開校準備委員会」をはじめとする各種検討会議の開催を通じて、開校に向けて必要な事項を調査・検討するなど8年4月の開校に向けた準備を進める。
▼変化する時代に対応できる力の育成
学力の育成については、全国学力・学習状況調査における児童生徒の解答状況やつまずきの分析を行い、成果と課題を明確にしながら授業の創意工夫や家庭学習の定着、基本的生活習慣の確立など確かな学力の定着に努める。
また、児童生徒1人に1台ずつ配備しているタブレット型端末や一部の教科で導入しているデジタル教科書などを有効に活用するとともに、デジタルドリルを導入し全ての児童生徒の可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを実現する教育環境の充実を図る。
学習活動については、複数教員の配置による習熟度別少人数指導や小学校での授業を支援する学習支援員の継続配置に加えて、新たに放課後や長期休業期間中の小学校での学習を支援する放課後学習支援員を配置し基礎学力の定着を図る。
外国語教育については、グローバル化に対応した人材の育成等を図るため、児童生徒の英語発音力、コミュニケーション能力および国際理解力の向上のため、外国語指導助手を配置するとともに、英語検定試験の受験料助成を継続し、受験機会の拡大と英語力および学習意欲の向上を図る。
特別支援教育の推進については、就学前における早期からの相談・支援や将来を見据えた引き継ぎが円滑に行えるよう、特別支援教育コーディネーターを中心に、関係機関と連携・情報共有ができる環境づくりを支援する。
▼豊かな心と健やかな体の育成
いじめの対応については児童生徒の小さなサインを見逃すことなく、未然防止と早期発見、早期対応への取組を推進するとともに、いじめを生まない校内体制の充実に努める。
不登校対策については、町立小中学校不登校対策連絡会を活用し、関係機関との連携を図りながら個々に応じた取組を推進するとともに、教育支援教室「つばさ教室」による集団生活への適応、基礎学力の補充、生活習慣の改善等を支援し、学校復帰に努める。また、新たな不登校を生まないという視点に立ち、不登校の未然防止のため、不登校に至る要因等についての検証に取り組むとともに、あるべき支援体制についての検討を進める。
▼地域とともにある学校づくりの推進
学校に対する理解が深まるよう地域公開参観日の開催、学校だよりによる教育活動の情報発信など開かれた学校づくりの取組を推進するとともに、学校を核とした地域連携に取り組むコミュニティ・スクールの充実を図る。
学校における働き方改革については、教員が健康でやりがいを持って働き、授業やその準備に集中できる時間や児童生徒と向き合う時間を確保しつつ、教員の負担を減らすことが求められていることから、その取組を推進する。
岩内高校は、人口減少と少子化、進学先の多様化の影響により、入学者数の確保が年々厳しい状況になっているが、岩宇地区唯一の高校として、また地域の未来を担う人材の育成と活力を生み出す機能の大きな柱として、本町にとってかけがえのない存在である。地域、行政、小・中学校等と岩内高との連携の充実を図り、魅力ある活動への支援を行う。
(市町村 2024-04-25付)
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