別海町 新たな教育大綱策定 人がつながり未来に 学社融合体制で6施策推進
(市町村 2024-04-23付)

 【釧路発】別海町は、6年度から10年度を期間とする教育大綱を新たに策定した。基本目標を「生涯を通じて人と文化を育む学びのまち 地域ぐるみで心豊かなまちづくり」と設定。社会教育の推進や学校教育の充実など6施策の推進を通して「人がつながり未来につながる海と大地に夢があふれるまち~いつも心に広がるふるさと べつかい」の将来像の実現を図る。

 大綱は「第7次町総合計画」を基本に「町教育のしるべ」を踏まえて策定。社会情勢の変化や総合計画の改定に合わせ、必要に応じ見直すこととしている。

 町の現状として、地域に愛着を持ち地域の担い手となる町民を増やすために学校やスポーツ、文化活動などを通じ、地域ぐるみで子どもを育成する取組が求められている。

 このため、学校の授業や、社会教育施設で取り組んでいる地域のイベントや少年団活動等の中で、地域の大人と子どもたちが関わる機会を増やすとともに、より多くの町民が地域の魅力を学べる環境を整備。また、芸術文化の振興で中核となる生涯学習センターと公民館では、町民が積極的に参加し創造・交流できる環境づくりや事業の推進を図る必要性がある。

 このため新大綱の基本目標を「生涯を通じて人と文化を育むまち 地域ぐるみで心豊かなまちづくり」と設定。地域ぐるみで次代を担う人材を育成し、誰もが共に学ぶことができる、人と地域を豊かにする別海町らしい生涯学習のまちづくりを進めていく。

 大綱の期間は6~10年度までの5ヵ年。この期間内に学校教育と社会教育の学社融合体制で6施策を計画的に展開していく。

 施策の目的や主な事業など概要はつぎのとおり。

▼社会教育の推進=誰もが心豊かに生きがいのある充実した生活を営み、魅力と活力ある地域づくりにつなげるため、子どもから高齢者まで全ての世代が学べる社会教育の環境づくり

▽社会教育関連施設の充実

▽特色ある社会教育プログラムの整備と提供

▽図書館の充実―図書館機能の充実

▽団体等の活動支援と地域の担い手の養成―住民参画型社会教育プログラム

▼学校教育の充実=次代を担う人材育成に向け、生きる力を重視した教育活動と信頼される学校づくりを進めながら、学校施設・設備の計画的な整備や地域の特性を生かし、地域が一体となった総合的な教育環境の向上

▽幼児教育の充実

▽学校教育の充実

▽学校施設・設備の整備

▽特別支援教育の推進

▽心の問題への対応

▽学校給食の充実

▽スクールバスの効果的な運行―スクールバス更新

▽子どもの安全性の確保

▽学校と地域の連携―別海型コミュニティ・スクール推進

▽高等教育支援等の充実

▽学校における働き方改革の推進

▼青少年の健全育成=次代の担い手として、豊かな社会性を養い、健やかに成長できるよう地域全体で見守り、育てる健全育成活動を積極的に推進し郷土愛を育む

▽まちぐるみで青少年健全育成体制の確立と教育力の向上

▽青少年の体験・交流事業等の促進―中学校生徒による友好都市との交流事業

▽青少年団体の育成

▽スポーツや文化活動を通したふるさと学習への取組―郷土資料館サマースクール、ウインタースクールほか

▼地域文化の振興=地域に根差した文化の継承と個性あふれる文化の創造に向け、町民全体の芸術文化活動を一層推進するとともに、貴重な文化財に対する理解を深め保存・活用を進める

▽芸術・文化施設の整備充実

▽文化財の保存と活用―郷土資料館整備方針の策定ほか

▽芸術・文化団体、指導者の育成

▽芸術文化イベント等の充実

▼スポーツの振興=全ての町民がそれぞれの体力や年齢に応じてスポーツを楽しみ、健康づくりとスポーツ交流による活力ある地域づくりにつなげられるよう活動の場と機会の充実

▽スポーツ施設の整備充実・有効活用

▽多様なスポーツ活動の普及促進

▽スポーツ団体、指導者の育成と強化

▽スポーツイベントの充実―コンビニスポーツ教室の普及ほか

▽スポーツによるまちづくり・交流活動の促進

▽スポーツを通したふるさと学習と郷土愛の育成

▼交流時代への対応

(市町村 2024-04-23付)

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