ＦＵＴＵＲＥ　ＰＬＡＮ第１日　“本物の経験”生み出して　札幌市教委　１４２人が研鑚

（札幌市 2024-05-21付）

ＳＡＰＰＯＲＯ　ＦＵＴＵＲＥ　ＰＬＡＮ

　札幌市教委は１６日、市内のちえりあでＳＡＰＰＯＲＯ　ＦＵＴＵＲＥ　ＰＬＡＮ共通研修第１日を開催した。臨時的任用教員１４２人が受講。市学校教育に関する講義などを通して、実践的指導力の向上に向けて研鑚を積んだ。

　市内の臨時的任用教員（時間講師を除く）を対象に３年度から開設した研修。教職への自覚と使命感を養うとともに、学校教育における基礎的・基本的な知識および技能を身に付け、実践的指導力の向上を図ることを目的としている。

　臨時的任用教員も研修計画・研修体系に位置付け、市の教育施策等について早期から把握してもらうことをねらっている。

　２日間の共通研修と選択研修３講座を全て受講すると修了証が発行され、次年度以降の初任段階における研修の一部が免除される。

　ガイダンスに続き、教育課程担当課の寺田晋哉企画担当係長が６年度札幌市学校教育について講義。

　市の教育が目指す人間像「自立した札幌人」を育成するために「子どもたちが、生涯にわたって主体的に学び続けようする意識を身に付けていくことが大事」と説いた。

　それに向けて「学ぶ力」の育成を重視しているとし「課題探究的な学習」「自治的な活動」の２本柱で取組を推進していることを伝えた。

　子どもの「主体性」がキーワードになることから、授業の中で自己決定の場を設定するなど「社会に生きて働く“本物の経験”を生み出すことを意識して」と呼びかけた。

　ただし「子どもに丸投げしてはいけない」と強調。課題探究的な学習と自治的な活動にある「的な」という言葉には「大人の適切な関わり」の意味が込められていると説明し「子ども観」「教育観」に基づき子ども一人ひとりの成長を認めていく重要性を伝えた。

　このあと、特別な配慮を要する子ども理解、課題探究的な学習を取り入れた授業に関する講義や演習を行った。

　次回の共通研修は８月２０日に開催。「ミライ×かいわの森」と題し、日頃の思いや悩みなどを交流する機会を設定する予定。

(札幌市 2024-05-21付)