道教委 リーディングDXセミナー 旭川など指定校 実践発表 授業・校務改善へ事例共有
(道・道教委 2024-07-02付)

2AリーディングDXセミナー
リーディングDXセミナー

 道教委は6月24日、リーディングDXスクール事業第1回オープンセミナーをオンラインで開催した。事業の指定校がICTを活用した授業改善や校務DXの実践を発表。各校種のICT活用担当教員、市町村教委の指導主事ら約200人が参加し、DXの最前線に立つ学校の好事例を共有した。

 リーディングDXスクールは、1人1台端末とクラウド環境を活用し、児童生徒の情報活用能力の育成、個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実、校務DXの事例を全国に展開する文部科学省のモデル校。6年度から長沼町立長沼小学校と長沼中学校が加わり、道内の指定校は11校となった。

 ICT教育推進課の北川慎太郎課長があいさつ。個別最適な学びと協働的な学びの一体的な充実を図る授業改善、教職員間の情報交換、会議資料のペーパーレス化など、ICTが学校現場に必要不可欠なツールになっているとし「研修会で得た成果を多くの先生と共有し、それぞれの学校・地域で授業改善や校務DXを一層進めてほしい」と求めた。

 続いて5年度からの指定校である旭川市立緑が丘小学校の長岡伸二教諭、緑が丘中学校の北村裕美教諭が実践発表。児童生徒・保護者との連絡手段や家庭学習の状況確認などクラウドサービスを活用した情報共有のポイントを解説したほか、校務のクラウド化や情報の一元化に向けたプラットフォームの構築、進路情報を集約化した「進路Web」など、業務改善に資する取組を伝えた。

 帯広柏葉高校の山﨑広平教諭は生成AIを活用した授業実践を発表。調査結果から生徒の実態を把握し、教育課程全体で情報活用能力を育成する授業づくりに必要な視点を示した。教員のICTスキルの向上を図るため、放課後30分で行うICT研修の開催なども紹介した。

 最後に、長沼町教委の間嶋勉教育長が発表。端末・クラウドを活用した授業が浸透する愛知県春日井市における授業参観の様子を伝え、教育DXを進め抜本的な授業改革に取り組む決意を表明。子ども主語による全員参画型の学習形態を重視する教育ビジョンを示し、奮起を促した。

 チャット上でもICTを活用した実践を活発に交流。日報のクラウド化や生成AIによるスプレッドシートの関数作成、チャット機能活用時の留意点など知見を共有した。

 参加者からは「ICTを活用した探究型の学習や児童生徒が主体を学びを推進したい」「チャット機能を導入し、保護者懇談の日程調整などを効率的に行いたい」との声が上がるなど、DX推進に向けて意欲を高めた。

 次回セミナーは10月1日の開催を予定している。

(道・道教委 2024-07-02付)

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