校長会長インタビュー 第17回 釧路校長会会長 田中敏行氏 学び合い、つながる校長会に(関係団体 2024-07-30付)
田中会長
―会長就任に当たっての抱負
釧路校長会は「綱領」を基底とし、子どものために最善を尽くす校長会として、校長の職能の向上と管内教育の振興・発展を図ることを目的に長年にわたって業務を推進してきた。先輩諸氏が築き上げてきた歴史と伝統ある釧路校長会の会長としての任を仰せつかり身の引き締まる思いとその役割と責任の重さを実感している。
各町村校長会との連携と結束のもと「学び合う校長会」「つながりのある校長会」として必要とされる校長会であり続けるため、微力ではあるが責任を果たしたい。
―管内学校教育の特色、課題と対応
釧路管内には七つの町村があり、各町村教委と町村校長会との連携を基盤にしながら、それぞれが地域や児童生徒の実態、学校規模を生かした安定した教育活動を展開している。本年度の釧路校長会は、5人の採用校長を会員として迎え入れ、44人でスタートした。
各校長が安心して学校経営を行うことができる背景には、町村教委連教育長部会や釧路教育局と諸課題について理解と共有に努めてきた歴史があると認識している。理事研修会では、義務教育指導監による情報提供をはじめ、道小・道中の情報、教育情勢や各町村校長会における課題等の交流を行っており、組織的な活動を通して学び合い、支え合いながら、つながりを深めている。
管内教育の課題としては、学習指導要領の趣旨を生かした授業改善、教師の授業力向上である。ICTを効果的に活用し、全ての子どもたちの可能性を引き出す、個別最適な学びと協働的な学びを充実し子どもたちの資質・能力の育成を目指していく。
そのためにも、子どもたちの伴走者である教師の授業力の向上に向け、組織的な研修の取組を充実させ、一人ひとりの子どもを主語とする教育を目指していく。さらに各学校の取組状況を共有し、より良い取組になるよう連携を強化するとともに、管内の研究拠点である釧路教育研究所とも協力していく。
―信頼される学校づくりに向けて
各学校においては保護者や地域と連携・協力していくことが求められる。そのために、保護者や地域が参画しやすい環境を整え、開かれた学校づくりを促進するために学校運営協議会等を活用したり、学校、地域が連携して学びの場を広げたり、積極的に学校の様子を発信していく。
また、学校評価を通じ、学校が組織的・継続的に運営の改善を図ることによって、保護者や地域に対する説明責任を果たすとともに、学校・家庭・地域の共通理解を深めていく。
―学校組織の強化・活性化に向けた取組
「チームとしての学校」を実現していくために、教職員一人ひとりが力を発揮しさらに伸ばしていけるように、学校の組織を見直し、人材育成や業務改善等の取組を進める。
また、学校がチームとして機能するように、体制の整備や学校内の分掌、委員会など学校の教育目標のもとに全体を動かしていく機能の強化を進める。
―教職員の人材育成に対する校長会の対応
各町村校長会では教務主任や中堅教員を対象とした職能研修会や若手教員の指導力向上を図る研修会の実施等、教職員のライフステージに応じた資質・能力向上に取り組んでいる。今後も釧路管内小中学校管理職員等候補者育成方針を踏まえ、中長期的視野に立って人材育成に取り組んでいく。
昭和63年道教育大釧路分校卒。釧路町立富原小で教職をスタート。平成7年鶴居村立鶴居小、11年釧路市立新川小、19年鶴居村立幌呂小、23年釧路町巡回指導教諭、24年釧路町立別保小教頭、26年知方学小教頭、27年釧路町教委指導主事室長、30年鶴居村立下幌呂小校長、令和2年鶴居小校長、5年釧路町立富原小校長。現在に至る。
昭和40年12月14日生まれ、58歳。帯広市出身。
(関係団体 2024-07-30付)
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