道議会質疑 予算特別委員会(3月14日)(道議会 2024-08-09付)
【Q 質問Question A 答弁Answer P 指摘Point out O 意見Opinion D 要望Demand】
【質問者】
▼川澄宗之介委員(民主・道民連合)
▼清水拓也委員(自民党・道民会議)
▼滝口信喜委員(北海道結志会)
【答弁者】
▼倉本博史教育長
▼山本純史学校教育監
▼伊賀治康総務政策局長
▼堀籠康行特別支援教育担当局長
▼伊藤伸一生徒指導・学校安全担当局長
▼谷垣朗教職員局長
▼北川慎太郎法制・公務管理担当課長
▼大畑明美特別支援教育課長
▼大槻直広生徒指導・学校安全課長
▼立花博史教職員課長
=役職等は当時=
◆教員採用
Q川澄委員 今、教員採用率は低迷している。現在、なぜこれだけ低迷しているのか、まず伺う。
A立花教職員課長 教員採用などについて。人口減少や少子・高齢化が急速に進む中、様々な業種で人材不足が生じ、学生の進路選択の幅が広がっていることに加え、教員の業務が、授業のほか、部活動や生徒指導など、困難で多岐にわたるといったことが浸透し、志望の慎重さにつながり、選考検査の受検者の減少、出願倍率の低下要因にもなっているものと認識している。
Q川澄委員 現在、高校の教員採用に係る特別選考枠等で、専科教員やICT活用担当教員の確保という部分もあった。やはり、このような教員を確保する必要があると思うが、見解を伺う。
A谷垣教職員局長 小学校の教科担任制に関しては、専門性を生かした質の高い授業の提供だけではなく、教員の負担軽減も図ることができるよう、教員加配措置による専科教員の配置を拡充してきているほか、選考検査において、理科や数学などの免許状を有する小学校教諭受検者への優遇措置を設け、専門性のある教員の確保に努めてきている。
さらに、各学校においてICTを組織的に活用していく上では、専門性のある人材が必要であり、6年度から新たに、道立学校にICT支援員を派遣し、機器の活用などに係る教員の負担軽減を図ることとしているほか、選考検査において情報処理技術者などの有資格者への優遇措置を設け、ICT活用能力の高い教員の確保に努めている。
道教委としては、こうした取組を一層充実できるよう、全国都道府県教育委員会連合会とも連携しながら、教員の加配や支援スタッフの配置の充実、拡充について国に要望していく。
Q川澄委員 魅力だけでは仕事ができないのは当然であり、働く環境の整備も含めて必要かと思っている。教育大を含めた教員志望の学生に対しては、今の学校現場の現実をしっかりと伝えた上で、改善方法を率直に伝えていくことも必要ではないか。見解を伺う。
A谷垣教職員局長 教員志願者への対応について。教員養成大学を卒業しながら、教職員以外の進路を選択される方が少なからずおり、教員を確保していく上では、こうした方々に本道の教職を志願していただけるよう、学校を魅力のある職場とし、そのことを広く周知していく必要がある。
令和3年10月に道教育大学の学生を対象に実施したアンケート調査では、業務量の過多による残業などのネガティブなイメージが志願者の減少につながっているといった意見がある一方で、働き方改革が進んでいることは教育大生は知っているかもしれないが、そういう人以外にも知ってもらったほうが良いなどの意見もあったところだった。
道教委としては、より多くの方に本道の教職を選択していただけるよう、学校や教員の働き方改革などについて、教育関係者だけではなく、教員を目指す学生も含めた社会全体で認識を共有するとともに、業務の適正化や役割分担を着実に進め、教職のやりがいや魅力を広く発信していく。
Q川澄委員 今後、北海道の子どもにとってどんな学校をつくろうとしているのか、最後に教育長の見解を伺う。
A倉本教育長 これからの学校づくりについて。学校は、子どもたちにとって身近な社会の場であり、様々な人と関わりながら学び、その学びを通じて自分の存在を認められることや社会の一員としての役割などを実感することができるよう、それぞれの個性に応じた学びを引き出し、一人ひとりの資質・能力を高めていくことが重要だと考えている。
こうした考えのもと、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を通じて、全ての子どもたちの可能性を引き出す個別最適な学びと協働的な学びを充実させ、知・徳・体のバランスの取れた生きる力を育むことが必要である。
道教委としては、自立と共生という基本理念のもと、北海道教育推進計画の各種施策を着実に推進し、子どもたちが自分らしさを大切にしながら、分かる喜びを実感し、楽しく通うことができる学校づくりに取り組んでいく。
P川澄委員 今、教育長が答弁された、楽しく通うことができる学校づくりというのは、非常に重い言葉だと思っている。
今、学校や子どもに求めるものが非常に多い。そういった部分で、子どもたちが不登校という形を選択せざるを得ないという見方もできるかと思う。また、先生方も厳しい状況に置かれて、教員の志望者も減っている、これが今、問題になっているのではないか。そうであれば、学校の形をより良いものに変えていく必要があると思う。
今後は、広域分散型の本道において、どう生きていく力を付けていくのか、そうした観点にのっとり、子どもたちが大切にされて、分かる喜びを実感できる学校をつくっていく。楽しい学校をつくるためには、ゆとりを持ち、創意工夫ある教育実践が行えることに尽きると思っている。
ぜひ、そのために道教委が全力で取り組んでいただくことを強く要請する。
◆特別支援教育
Q清水委員 特別支援教育の対象となる子どもの人数が非常に増えている。約10年間で2倍とのこと。
障がいのある子どもが、特別支援学校か、地域の小学校か、どちらの学校に就学させるべきか、特に小学校に入学する際には悩む保護者が多いかと思う。
市町村教委が子どもの就学を決定するに当たっては、保護者の思い、ニーズをしっかりと把握し、教育支援委員会での審議、あるいは、校内委員会での検討を通じて、保護者の方との合意形成を図っていくというやり方をされている。
私は、教育支援委員会、校内委員会の役目が極めて重要であると考える。両委員会のそれぞれの役割、また、構成人員について伺う。
A大畑特別支援教育課長 教育支援委員会等の役割について。市町村の教育支援委員会は、児童生徒の就学先決定に当たって、教育学、医学、心理学等の専門的見地から、市町村教委に対して総合的な判断のための助言を行うなどの役割を有しており、医師や学校管理職、児童発達支援センター、児童相談所の職員等で構成されている。
また、校内委員会は、各学校において、教育上、特別の支援を必要とする児童生徒の実態把握や支援内容の検討などを行う役割を有しており、管理職や特別支援教育コーディネーターに指名されている教員、特別支援学級の担任、養護教諭等で構成されている。
Q清水委員 本道の特性として広域分散であり、医師や学識経験者といった専門家を確保することが難しい市町村がある。
こうした中、道教委として、市町村教委をどのように支援しているのか伺う。
A大畑特別支援教育課長 各市町村教委において教育支援委員会を設置するに当たって、医師や特別支援教育の専門家等の人材を得ることが難しい場合は、道教委として、特別支援学校の教職員が含まれていない場合は、より専門的な指導助言を得る視点から、委員として委嘱するよう検討すること、複数の市町村教委が共同で教育支援委員会等を設置することなどの工夫について、市町村教委に周知している。
Q清水委員 校内委員会が十分に機能するためには、学校管理職のリーダーシップが重要と考える。しかし、国の報告では、特別支援教育を経験していない管理職が一定数いることが示されている。
道教委として、この点に関し、どのように支援していくのか伺う。
A堀籠特別支援教育担当局長 各学校において校内委員会のさらなる充実を図るためには、校長は、特別支援教育を学校運営の柱の一つとして捉え、自らも特別支援教育や障がいに関する認識を深めることが重要であり、道教委では、5年度から新たに管理職向けの研修会を実施し、校内委員会で中心的な役割を担う特別支援教育コーディネーターの育成に関する内容を取り上げ、理解を深めるための講義と演習を実施した。
また、校内支援体制の構築に向けたポイントなどを示した「小・中学校の管理職のための特別支援教育ハンドブック」を発行し、道内全ての市町村教委と小・中学校等に配布するなど、各学校が校内支援体制を充実させるための取組を支援してきている。
Q清水委員 教育支援委員会や校内委員会の充実に向けて、保護者の心情に寄り添った対応が欠かせない。
道教委の見解および今後の方向性について伺う。
A山本学校教育監 保護者への支援について。障がいのある子どもの就学に関し、多くの保護者は、我が子の障がいに戸惑いを感じ、不安を抱いていることから、保護者の気持ちを十分に酌み取り、子どもの将来について話し合うことが重要である。保護者との教育相談などの際には、様々な情報を保護者が理解しやすい表現で示し、特別な教育的対応の必要性について情報を提供していくことや、子どものできることや発達が進んでいる側面を具体的に示し、今後の目標や課題を明確にしていくことが大切である。
このため、道教委では、保護者が学校卒業後までの見通しを持って就学先を判断できるようリーフレットを作成し、全ての新就学児の保護者に配布をしたところであり、今後もこうした取組を継続するとともに、6年度は、保護者が就学の制度や学びの場などに関し理解を深めることができるよう、新たに保護者向け説明会を実施していく考えである。
Q清水委員 特別支援教育の対象となる子どもたちが増える中、教育支援委員会や校内委員会の機能の充実に向け、さらなる取組が必要だと考える。教育長の見解を伺う。
A倉本教育長 今後の取組について。就学先となる学校や学びの場の判断、決定に当たっては、障がいのある子どものその障がいの状態のみに着目をして画一的に検討を行うのではなく、子ども一人ひとりの教育的ニーズ、学校や地域の状況、保護者や専門家の意見などを総合的に勘案して個別に判断、決定することが必要である。
このため、道教委では、教育支援委員会については、本人、保護者に対する情報提供や就学後における学びの場の変更など、また、校内委員会については、支援を必要とする児童等の状態や支援内容の評価などの役割について、それぞれの委員会内で共通の理解が図られるよう、教育支援委員会向けの理解啓発資料の発行や研修機会の創設など、教育支援委員会等の機能の強化に向けたさらなる取組を検討し、子ども一人ひとりに寄り添う特別支援教育の一層の充実が図られるよう取り組んでいく。
◆教職員の不祥事
Q清水委員 過去5年間の、児童生徒に対する法令に違反する重大な性的行為を行った者や、セクハラあるいは不適切な身体接触行為などで懲戒処分を受けた者の人数をそれぞれ伺う。
A北川法制・公務管理担当課長 不適切な性的行為で懲戒処分を受けた者について。札幌市を除く道内の公立学校教職員による児童生徒に対する不適切な性的行為のうち、わいせつ行為などの法令に違反する重大な性的行為で懲戒処分を受けた者は、元年度7人、2年度3人、3年度3人、4年度2人、5年度は3月14日までで8人となっている。
また、セクシュアルハラスメントなどで懲戒処分を受けた者は、元年度3人、2年度、3年度および4年度はゼロ、5年度は3月14日までで4人となっている。
Q清水委員 過去5年間の、児童生徒に対する不適切な性的行為の懲戒処分は、どのような処分量定となっているのか伺う。
A北川法制・公務管理担当課長 不適切な性的行為をした者に対する処分について。過去5年間において児童生徒に対する不適切な性的行為のうち、重大な性的行為を行った者の懲戒処分については全て免職としている。
また、児童生徒に対しセクシュアルハラスメントなどを行った者の懲戒処分については、当該行為の動機や態様、児童生徒や保護者への影響等を総合的に考慮し、処分量定を決定しており、停職1ヵ月から3ヵ月としている。
Q清水委員 セクハラなどの場合、停職1ヵ月から3ヵ月のあと、同じ学校に復帰されるということなのか、異動されるのか。
A伊賀総務政策局長 処分を受けた教職員への対応について。基本的には元いた学校に戻っており、事案の内容によっては、ほかの学校に異動させることもある。
Q清水委員 被害を受けた児童生徒の中には、心を閉ざし、保護者にも教員にも相談したくないという場合も多いと思う。
こうした児童生徒の心に深い傷を残すことのないよう、道教委としてどのように対応するのか伺う。
A大槻生徒指導・学校安全課長 児童生徒の心のケアについて。性的被害に遭遇した児童生徒は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を引き起こすことも多く、心身に及ぼす影響は深刻なものが多いため、慎重な対応が求められると認識している。
道教委では、性暴力被害の事案が発生した際は、学校においては、被害児童生徒の2次被害の防止やプライバシーの保護を徹底するとともに、早期に警察や性暴力被害者支援センター北海道(SACRACH、さくらこ)などの専門機関等と連携して対応できるよう、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを派遣し、学校での組織的対応を支援することとしている。
Q清水委員 道教委では、3年度に不祥事防止対策官を設置するなどして、わいせつ行為などの不祥事防止に向けた取組を進めている。
今後、どのように取り組んでいく考えか伺う。
A倉本教育長 今後の取組について。児童生徒を指導する立場にある教職員によるわいせつ行為などの不祥事は、児童生徒に対し、生涯にわたって回復し難い心理的外傷、その他の心身に対する重大な影響を与えるものである。
こうした行為は、教職員や学校、教育行政全体の信頼を著しく損ない、学校運営にも大きな支障を与えることにもなり、決してあってはならないものだ。
これまで、道教委では、不祥事の再発防止について通知、通達を発出するほか、不祥事防止対策官が、各学校で実施するケーススタディーのための資料作成や各市町村教委などが主催をする研修会において不祥事防止策等の講義を行うなど、再発防止に向けた取組を進めてきた。
今後とも、他都府県の好事例も参考にするなどしながら、教職員に対する研修や意識啓発の取組を繰り返し実施し、児童生徒性暴力等の防止に関する服務規律の厳正な保持に努めていく。
◆いじめ対応
Q滝口委員 いじめの認知件数増加について。1000人当たりの認知件数は、全国平均が53・3件に対し、道内は70件と、非常に多い状況である。この多い状況をどのように捉えているのか伺う。
さらに、これまでの学校現場でのいじめの見逃しおよび積極的な認知の遅れ、学校と市町村教委の連携不足などによって、結局は、表面化しなかったに過ぎないのではないかという見方もある。これらについて見解を求める。
A大槻生徒指導・学校安全課長 いじめの認知件数の増加について。本道における公立小・中学校のいじめ認知件数は増加傾向にあり、要因としては、法令におけるいじめの定義や積極的な認知に対する理解が広がったことのほか、アンケートや教育相談の充実などが挙げられる。
また、これまでの事案の中には、いじめの認知に対する理解が不十分であったことから、長期化、深刻化した事案もあったところであり、昨年3月にいじめ防止基本方針を改定した際、「いじめ見逃しゼロ」を掲げ、取組の徹底を図っている。
なお、各学校においては、学級担任等による日常の観察やアンケート調査等を通じ、ささいな兆候も見逃すことのないよう取り組んでいる。
Q滝口委員 なぜ道内のいじめの認知件数が全国平均より多い状況なのか、もう一度答弁を求めたい。
そして、見逃すのと見過ごすのでは大きく意味が違う。学校や市町村教委、道教委と、様々な連携を取っていろいろやっているとは思うが、どうもこの辺りがしっかり取り組まれているのかなと思う。見解を求めておきたい。
A大槻生徒指導・学校安全課長 いじめの認知件数について。小・中学校、高校、特別支援学校を合わせた児童生徒1000人当たりの認知件数は、平成30年度から令和3年度までは全国平均を約2ポイント上回っていたが、令和4年度には約23ポイント上回る状況となっている。
全国平均を大きく上回ることとなった背景として、道内で発生したいじめ事案を受け、道が4年度にいじめ防止基本方針を改定し、法におけるいじめの定義や積極的な認知に対する理解の徹底を図ったことなどが考えられ、各市町村教委や学校においても、これまで以上に児童生徒の見取りなどが丁寧に行われたことによるものと考えている。
いじめ問題への対応について。道教委では、学校において、ささいな兆候であっても、いじめとの関連を考慮し、早い段階から関わりを持ち、いじめを見逃すことなく積極的認知と早期の組織的対応を行うことができるよう、いじめ対応フローチャートや、早期発見、早期対応の分析シートなどのツールを作成し、その活用促進に市町村教委と連携して取り組んでいるところ。今後も、市町村教委と課題や認識を共有し「いじめ見逃しゼロ」の取組を徹底していく。
Q滝口委員 道教委は、再発防止策として、学習用端末で児童生徒の心理状態を把握するアンケート調査を行っているが、対応と成果について、他県の例では、回答先が学校でなくて教育委員会の窓口となっている例もあると伺っている。それらについても併せて見解を求める。
また、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スクールロイヤー配置の予算措置がされたと承知している。また、弁護士や医師等で編成する緊急支援チームの予算措置もされたと承知している。
新年度からの内容、並びに、支援体制の強化についても併せて伺う。
A大槻生徒指導・学校安全課長 学習用端末を活用した相談体制について。道教委では5年度、文部科学省や民間企業が制作した、端末上で利用できる健康観察や教育相談システムを周知し、現在、多くの道立学校において活用が進んでいる。
また、道教委が開設した端末等を活用する相談窓口システムは、相談内容が道教委および当該市町村教委と当該学校に即時に送信され、情報を共有する仕組みとなっており、こうしたシステムの活用によって、学校からは、生徒のSOSの早期把握が可能となり、人間関係のトラブルに発展する前に対応ができたなどの成果が見られたところ。
また、6年度からは、スクールカウンセラーによる支援体制を強化することとしている。具体的には、これまで行ってきた不登校児童生徒を対象としたオンライン相談について、不登校以外の児童生徒も可能とするよう対象を拡大している。
Q滝口委員 スクールカウンセラーおよびスクールソーシャルワーカーについて、4年度から6年度までの予算額のほか、5年度の学校への訪問回数などについて伺う。
A大槻生徒指導・学校安全課長 スクールカウンセラー配置に係る予算額は、4年度が約1億6800万円、5年度が約1億7100万円、6年度は予算案として約1億7200万円を計上している。
また、5年度任用しているスクールカウンセラーは206人で、訪問回数は、全ての学校種で1317校、延べ7876回となっている。
スクールソーシャルワーカーの予算額は、4年度が約3000万円、5年度が約3300万円、6年度は予算案として約3500万円を計上している。
また、5年度、道教委が直接任用しているスクールソーシャルワーカーは16人で、訪問回数は、全ての学校種で45校、延べ144回となっているほか、委託契約によるスクールソーシャルワーカーを希望する41市町に61人を配置している。
Q滝口委員 学校におけるいじめ予防授業について、どのように取り組まれているのか伺う。
A大槻生徒指導・学校安全課長 いじめ防止に向けた指導について。道教委では、いじめ防止基本方針を踏まえ、具体的ないじめ防止対策等を示した、昨年4月に策定した「北海道いじめ防止取組プラン」において、学校は、児童生徒がいじめの定義などを示した学校いじめ防止基本方針について理解を深める取組を推進することとしており、例えば、児童会や生徒会活動において、児童生徒がいじめの未然防止について考える活動や、いじめの事例などを教材とした児童生徒同士でのロールプレイなどの体験的に学ぶ活動など、いじめの未然防止に向けた授業を行っている。
Q滝口委員 道教委は、昨年4月から、基本方針の具体化に向けたプランを実行している。その取組と成果について伺う。
いじめ解消の判断について、学校だけの判断に任せているのではないかという指摘もある。いじめ解消の判断についての手順ならびに決定権について伺う。
A伊藤生徒指導・学校安全担当局長 プランの取組状況について。北海道いじめ問題審議会において点検評価し、成果と課題を整理することとしており、現時点で把握している5年度の状況としては、プランに示す14の指標の全てが前年度より改善しているものの、校内研修の実施回数や内容等に関しては十分ではなく、改善が必要なものもあると考えている。
また、いじめの解消の判断については、国の基本的な方針に基づき、いじめに係る行為が相当の期間やんでいること、被害児童生徒が心身の苦痛を感じていないことを被害児童生徒およびその保護者に面談等により確認していることなどを要件として、学校いじめ対策組織において協議し、校長がいじめの解消について判断するものである。
Q滝口委員 いじめの解消率は、本道は非常に高い。しかし、本道のいじめ対策組織は本当に機能しているのか。再度、このいじめの解消について答弁を求めたい。
A伊藤生徒指導・学校安全担当局長 いじめの解消率などについて。各学校では、関係法令や道の方針等を踏まえ、いじめ対策組織が中心となり、いじめの解消に向けた取組を進めていると承知している。
一方で、道いじめ問題審議会においては、いじめの認知率といじめの解消率について分析する必要があるとの意見もあり、今後、審議会での専門的な知見もいただきながら、さらなる実情の把握に努めていく。
(道議会 2024-08-09付)
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