札幌市教委　社会教育委員会議　地学協働の効果熟議　望ましい仕組みづくりなど

（札幌市 2024-08-26付）

　札幌市教委は２０日、第１回社会教育委員会議を開いた。委員９人が参加し、地学協働活動がもたらす効果について熟議。地域学校協働活動推進事業によって地域と学校の双方に与えるメリットや望ましい仕組みづくりを話し合った。

　市教委が進める地域学校協働活動推進事業は、サッポロサタデースクールの後継事業として５年度から開始。コミュニティ・スクールとの一体的な推進を目指し、休日だけではなく平日や放課後に地域と連携した活動を展開している。各校ではキャリア教育や校区の安全マップ作りなど、子どもの学習・体験機会を拡充。多くの大人の目で子どもを見守る観点から教員の負担軽減にも寄与している。

　本年度からは地域と学校をつなぐ協働活動推進員を市内９校にモデル的に配置し、学校と地域住民との円滑な情報共有を図る仕組みを模索している。

　第１回会合ではこうした事業の概要や各校の実践について市教委が委員らに説明。学校側のメリットが感じられつつある一方、地域に対する効果の検証に至っていない点を課題と捉え、本年度の協議テーマを「地域学校協働活動がもたらす効果とは」に設定した。

　委員らは子ども、学校、地域それぞれに与える効果について２グループに分かれて熟議。それぞれの経験などから想像した地学協働活動のメリットを想像し、模造紙に意見を書いていった。

　各グループでは「学校や児童生徒を取り巻く課題が困難化している中、大人の知見を子どもに還元する機会は地域住民にとってやりがいや存在感が感じられると思う」「子どもを見守る目が増えることで、学校安全につながるのではないか」などの意見が上がった。一方で、地域資源を生かしつつ、学校のニーズに合うような取組を考える必要性を求める声もあった。

　今後は９、１０月に行う事業視察を踏まえ、１１月の第２回会議で再度熟議する。１～３月における社会教育委員会議で事業推進に生かすための報告書案としてまとめる予定。

(札幌市 2024-08-26付)