札幌市に子どもたちから絵本寄贈 ページめくる楽しさを 佐藤局長が感謝状贈呈
(札幌市 2024-08-26付)

子ども未来局絵本基金感謝状贈呈
(左から)真穂さん、理央さん、拓実さん、佐藤局長

 札幌市内の学校に通う小中学生、高校生、大学生の4人が市の基金「子ども未来文庫」に絵本を寄付し、佐藤学子ども未来局長から感謝状が贈られた。それぞれ小遣いやアルバイト代、絵画コンクールなどの副賞で得た図書カードをためて購入。市子ども未来局によると、子どもからの寄贈は珍しいといい、担当者は「絵本と子どもたちをつなぐ取組に大きく協力している」と感謝している。

 絵本基金は市の子育て支援施設や市立保育所などにおける読み聞かせ用の絵本として活用される。

◆若林さん3兄妹 本に親しむ機会を

 19日、同局に訪れたのは札幌大学3年の若林拓実さん、札幌稲雲高校2年の若林真穂さん、札幌市立新陵中学校3年の若林理央さんのきょうだい。絵本50冊(5万5660円相当)を寄贈した3人は幼少期にきょうだいで読み聞かせをするなど、絵本が好きだったという。

 基金をホームページで知った母・暢子さんとの会話の中で今回、寄贈を決意。小遣いや拓実さんのアルバイト代をためて少しずつ絵本を購入し、今回初めての寄付に至った。

3人に対し感謝状を贈呈した佐藤局長は「子育てサロンで行っている読み聞かせにも機会があれば参加してほしい」と期待。長男の拓実さんは「スマートフォンが普及し、本に親しむ機会が少なくなっている中、ページをめくる楽しさを子どもたちにも味わってもらいたい」と笑顔を見せた。

◆資生館小・縄さん 本であふれる街に

 20日、西区保育・子育て支援センター(ちあふる・にし)を訪れた札幌市立資生館小学校の縄乃々香さん(5年)は前年度に続き2回目の寄贈。「前回の寄付で子どもたちに喜んでもらえたことがうれしかった」と話し、基金に対するモチベーションが向上したそう。

 毎月1、2回、夏休みは4回ほど絵画コンクールに応募し、副賞として受領した図書カードをこつこつとためてきた。

 今回は78冊(10万円相当)の大口寄贈。「本であふれるまちになって、たくさんの子どもたちに絵本を読んでもらいたい」と笑顔を見せる縄さんに対し、佐藤局長は「子どもたちが次世代の“さっぽろっ子”のために協力してくれてうれしい」と目を細めた。

 縄さんはこの日、同センターに通う親子に対し、絵本『だるまさんと』を読み聞かせた。

 「高学年に上がり忙しくなるけれど、自分にできる形で社会貢献を続けたい」と今後も寄付を続けていく姿勢を示した。

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子ども未来文庫(資生館小・縄さん)
ちあふる・にしに通う親子に対し絵本を読む縄さん

(札幌市 2024-08-26付)

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