中学校教育課程編成の手引改訂へ　指導と評価一体化充実　課題探究学習も ３月末配布　札幌市教委

（札幌市 2024-10-22付）

　札幌市教委は本年度、「教育課程編成の手引～中学校編」を改訂する。ＡＡＲサイクルの視点で捉え直した課題探究的な学習や、指導と評価の一体化の充実などを目指す内容とする。市内中学校教諭らによる作成委員会が作成作業を進め、来年３月末頃に各学校にデータ配布する予定となっている。

　７年度から使用する中学校の教科用図書が採択されたことに伴う改訂。新たな教科用図書との関連を十分に図りながら、学習指導要領に示された資質・能力の育成を着実に進めるとともに、市の教育施策「人間尊重の教育」推進事業、「さっぽろっ子“学ぶ力”の育成プラン」の推進内容を踏まえた授業づくりや教育課程の編成を各学校で進めることに資するものとする。

　今月に作成委員会を設置しており、今後、教科別の専門部会で作成作業を進めていく。

　小中一貫した教育の観点から、前年度末に作成した手引・小学校編と共通化できる部分は共通の内容、書式とする。このほか、小学校教諭をオブザーバー委員として作成委員会に加えることとしている。

　新たな手引では、ＡＡＲサイクルの視点で捉え直した課題探究的な学習の充実が図られるよう、課題探究的な学習の実践事例を位置付ける方針。

　また、指導と評価の一体化の充実を目指し、学習指導要領に沿った学習評価に関する具体的事例等を掲載する考えだ。

　２日に開かれた作成委員会の総会で、大井一雄教育課程担当課長は「重要な内容や視点を網羅的に記載する手引ではなく、大胆に“焦点化”して“具体”で示していく手引としたい」と述べた。

(札幌市 2024-10-22付)