音と心、学びつなげて 全日音研 旭川上川大会開く
(関係団体 2024-10-28付)

全日音研旭川南高校公開授業
全日音研旭川南高校公開授業

 【旭川発】全日本音楽教育研究会(福井直昭会長)は10、11日、旭川市内で6年度全日本音楽教育研究会全国大会兼第66回道音楽教育研究大会旭川上川大会を開催した。幼稚園、小学校、中学校、高校の4部会で公開保育・授業や研究協議を実施。うち高校部会では、旭川南高校(佐々木光明校長)の横地修教諭が初日、旭川地場産業振興センターで公開授業を行った〓写真〓。「ヴァイオリン属の演奏を通じて学ぶ西洋音楽の音色感」と題して、弦楽器の実践的な表現方法を指導。参加者らは、公開授業を通じて音楽と豊かに関わる力を育むなどの指導の工夫を学習した。

 大会は、学習指導要領の趣旨を踏まえ、他者と協働しながら表したい音楽表現を生み出したり、音楽の良さなどを見いだしたりして、音楽と豊かに関わる力を育む授業の在り方を考えるもの。

 大会主題を「音とつながる、心がつながる、学びがつながる」と設定。

 音楽を知覚・感受する力を伸ばし、他者と協働しながら表したい音楽表現を生み出したり、音楽の良さなどを見いだしたりして、音楽と関わる力を身に付ける子ども像を目指して①音楽と豊かに関わる力を育む指導計画の工夫②協働的に学び、音楽と豊かに関わる力を育む学習活動の工夫③学びを深め、指導に生かす評価の工夫―の3点を視点に設定した研究成果を発表する。

 初日、旭川市内8会場で幼稚園部会、小学校部会、中学校部会、高校部会の公開授業等を実施した。

◆旭南高の横地教諭 西洋人の音色感解説

 うち旭川地場産業振興センターで行われた高校部会では、旭川南高の横地教諭が1年生の音楽科「ヴァイオリン属の演奏を通じて学ぶ西洋音楽の音色感」の授業を披露。1年生32人が授業に臨んだ。

 本時は、10時間扱いの7時間目となる。これまでの授業で身に付けた奏法や表現意図を意識しながら演奏し、弦楽器演奏への理解を深める授業を展開した。

 横地教諭は冒頭、指で弦を押さえない状態で音を出す“開放弦”で弾くよう指導。駒との平行性や肘の角度などに注意することを話し「雑音でもいいから、とにかく音を出してみよう」と呼びかけた。

 続いて、自分なりにイメージした「きらきら星」の曲想を演奏として表現するための奏法を考えさせたり、2人以上で合奏させて他者の曲想から表現方法を発見したりする学習活動を展開した。

 最後に、全体合奏を行った。最初にイメージした曲想が授業を通してどのように変化したかを振り返るよう指示し、曲想を表現するための奏法や体の使い方を考えさせた。

 授業後の研究協議では、授業のポイントを説明。雑音でも良いからとにかく音を出すよう指導したことに触れた上で「雑音が少ないことが“良い音色”と認識する日本人の音色感と、雑音でも良いから多くの音色を奏でることが“良い音色”と認識する西洋人の音色感の違いを感じてもらうようにした」などと解説した。

(関係団体 2024-10-28付)

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