全国学力等調査北海道版結果⑭根室 子ども像共有し異校種連携 授業改革マネジメントシート活用(関係団体 2024-12-09付)
教科全体の状況
根室
【分析結果】
▼小学校
▽管内全体で、1人1台端末の活用を含めた授業改善に係る研修を定期的に実施し、主体的・対話的で深い学びによる授業改善に取り組んだことによって、学習の中でPC・タブレットなどのICT機器を活用することについて、友達と協力しながら学習を進めることができると肯定的な回答をした児童の割合が全国および全道を上回ったと考えられる
▽各学校において、個別最適な学習と協働的な学習を一体的に充実させ、児童一人ひとりに応じて、学習課題や活動を工夫したことによって、先生は、あなたの良いところを認めてくれていると肯定的に回答した児童の割合が全国および全道を上回ったと考えられる
▼中学校
▽管内全体で、1人1台端末の活用を含めた授業改善に係る研修を定期的に実施し、主体的・対話的で深い学びによる授業改善に取り組んだことによって、授業で、PC・タブレットなどのICT機器をほぼ毎日使用したと回答した生徒の割合が全国および全道を上回ったと考えられる
▽各学校において、生徒が行った家庭学習の課題について、その後の教員の指導改善や生徒の学習改善に取り組むとともに、一人ひとりの生徒が意思決定できるような指導をよく行ったことによって、先生は、あなたの良いところを認めてくれていると肯定的に回答した生徒の割合が全国および全道を上回ったと考えらえる
【管内教育の重点(学力)】
▼子どもの変容を即時的に評価する継続的な検証改善サイクルの確立
▼主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改革
▼目指す子ども像を共有した異校種間の連携および一貫教育の推進
【具体的な改善策】
▼子どもの変容を即時的に評価する継続的な検証改善サイクルの確立
▽PDCAサイクルを可視化する「授業改革マネジメントシート」等を活用し、教員一人ひとりが検証改善の日常化が図られるようにするとともに、短いサイクルによる検証改善を実施するよう指導助言する
▽校長会および教頭会が実施している、教員および児童生徒を対象としたアンケートの有効活用を促し、校長会および教頭会と一体となった検証改善の取組を推進する
▼主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改革
▽管内の優れた教員を管内ミドルリーダーに指定し、ミドルリーダーによる授業の公開や授業への指導助言をするとともに、管内の授業改革の現状と改善の具体策について話し合い、ミドルリーダーが起点となった授業改革を推進する
▽管内独自に実施するオンライン研修において「授業づくりの基本」や、教員のニーズを踏まえ「算数科」「外国語科」等をテーマとし、管内ミドルリーダーの協力を得た研修会を実施する
▼目指す子ども像を共有した異校種間の連携および一貫教育の推進
▽EBE協議会や学校教育指導訪問等において、中学校区の学校間での全国学力・学習状況調査の分析結果の交流促進など、カリキュラムの連携に向けて働きかける
▽管内の幼稚園等と小学校が連携した取組を、教育委員会指導室長および幼小連携を担当する教員等と共有することによって、幼小連携の充実による学力向上に向けた取組を促進する
【学力向上策に関連した特色ある取組】
▼教育局の学力向上策の概要
▽目指す子ども像を共有した異校種間の連携および一貫教育を推進
・園・小学校間や中学校区、近隣の学校間での「目指す子ども像」を共有することによる連携・一貫した取組の在り方について指導助言
・園・学校・家庭・地域と連携・協働した生活習慣・学習習慣の確立に向けた取組や、幼小中高が連携した授業改善による基礎学力の定着に向けた取組の在り方について指導助言
▼学力向上策に関連した特色ある取組
〈取組のポイントとその具体〉
▽標津町教委=家庭における学習習慣の確立に係る研修の実施
・管内小・中学校の教職員および保護者を対象としたPTA連合会研究大会において、家庭における学習習慣の確立に向け、学校と家庭がそれぞれの役割で取り組むことについて交流した
・講座を通して、学校は、子どもの「分かりたい」や「できるようになりたい」などの思いを大切に、授業と関連付けた家庭学習を充実させること、家庭は、褒めて見守りながら、学習時間の使い方などを子どもと一緒に考えていくことが大切であることについて、参加者と共有した
▽別海町立野付小学校=「親学」UP!プロジェクトによる保護者への支援
・教育局が実施している「“親学”UP!プロジェクト」を活用し、入学前の児童の保護者を対象とした研修会において、子どもの望ましい学習習慣や生活習慣の確立に向けて、学校や家庭で取り組むことについて交流した
・研修会では「子どもの成長に寄り添う親・教師の関わりについて」をテーマに、家庭での学習習慣の確立に向けて、子どもの成長に応じた関わり方を大切にすることや、望ましい生活習慣の確立に向けて、スマホやゲーム機の使い方のルールを親子で話し合うことが大切であることについて、参加者と共有した
▼成果・課題
▽PTA連合会研究大会や「“親学”UP!プロジェクト」など、学校と家庭が連携した取組を通して、管内の小・中学校の教職員は、1人1台端末の利活用を含む家庭学習の進め方や授業との関連を図った家庭学習の大切さ、保護者は、子どもの望ましい学習習慣や生活習慣の定着に向けて親子で考え、話し合う大切さについて、理解を深めたことによって、家庭学習の定着等が図られてきた
▽全国学力・学習状況調査の結果分析等をもとに、授業と関連付けた家庭学習の具体的な課題提示の仕方や学習内容を研修する機会を設けるなどして、各学校が、家庭学習と一体的に捉える授業づくりのイメージを明確にする取組を進める必要がある
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平均正答率の経年変化・小学校
平均正答率の経年変化・中学校
(関係団体 2024-12-09付)
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