第21回全国進学指導研究大会開く 質の高いキャリア教育を 生徒の進路実現へ協議を深化
(関係団体 2015-09-30付)

全国進学指導研究大会
札幌市内で全国進学指導研究大会開催

 「社会を支える自立した人材育成を目指す教育の推進~質の高いキャリア教育の実現を目指して」をテーマに、第二十一回全国進学指導研究大会道大会が二十四日から二日間、ホテルライフォート札幌で開かれた。進学指導、キャリア教育の改善・充実に向け、研究協議を深めた。開会式=写真=であいさつに立った全国高校進路指導協議会の野口敏朗会長(東京都立東高校長)は、現代の高校生を取り巻く社会情勢が大きく変化する中、「生徒の進路実現に向けて、質の高いキャリア教育の推進が今後ますます重要になってくる」と呼びかけた。

全国高校進路指導協議会(全高進)・道高校進路指導協議会(道進協)主催。道内での開催は平成十八年以来、九年ぶり二回目。全国から校長や進路指導の中心的役割を担う教職員など約百七十人が参加した。

開会あいさつに立った全高進の野口会長は、平成三十二年、二〇二〇年の東京五輪開催によって、産業構造が大きく変化し、「開催前後に就職を迎える子どもたちに対して、進路選択への環境、情報がどう提供されていくか、全く未知数」と指摘。その上で、「生徒の進路実現を目指し、社会の一員として自立し、豊かに生きていくために必要な知識や技能を学校教育の中で、しっかりと育成するとともに、豊かな勤労観や職業観を育んでいくことが何よりも必要。生徒の進路実現に向けて、質の高いキャリア教育の推進が、今後ますます重要になっていく」と強調した。

 最後に、「生徒に“自らが社会を支える人材である”との認識をもたせる進路指導の在り方を踏まえ、進学指導の研究協議を深めていくことは、とても価値があること。本大会の成果が全国の高校における今後の進学指導に十分生かされることを期待する」と呼びかけた。

 続いて、大会委員長を務める道進協の澤口文裕会長(札幌白石高校長)があいさつ。道進協として、「十四管内十三支部、二百九十校が加盟する中、進路指導に関する諸問題について、教育の充実・発展に寄与するため活動してきた。本大会は、その支部長、事務担当者で大会委員会を立ち上げ、オール北海道で開催の準備をした」と説明。「皆さんの協力を得て、実りある充実した大会になることを願っている」と述べ、大会の成果に期待を込めた。

 このあと、道教委の赤間幸人高校教育課長が来賓祝辞。中央教育審議会教育課程企画特別部会でまとめた次期学習指導要領の改訂に向けた論点整理、文部科学省の高大接続システム改革会議の中間まとめにふれながら、道教委として、「こうした教育改革の動向を注視しつつ、高校教育の改善・充実に向けた取組を進めていかなければならない」などと述べた。

開会式のあと、㈱植松電機専務取締役の植松努氏が「思うは招く~夢があれば何でもできる」と題し、記念講演。企業経営者としての経験から人材の育成方法について話を進めた。

 次いで、北大アドミッションセンター副センター長の喜多村曻氏が「北大の入学者選抜~現状と展望」をテーマに基調講演し、総合入試導入の経緯、その特徴などについて説明した。

二日目は、四つの分科会を実施。道内八校の教諭が進学指導の在り方や高大連携、キャリア教育の推進など、自校の先進的な取組を発表。進学指導の在り方について研究協議を深めた。

(関係団体 2015-09-30付)

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