27年度地方教育行政功労者文科大臣表彰渡邊氏など8人が栄誉6日に文科省講堂で式典挙行(関係団体 2015-10-02付)
文部科学省は九月二十九日、二十七年度地方教育行政功労者表彰(文部科学大臣表彰)の受章者を発表した。本道からは小清水町教委の渡邊等教育長など八人が栄誉に輝いた。表彰式は六日に東京都内の文部科学省講堂で執り行う。
同表彰は、「地方教育行政において、その功労が特に顕著な教育委員会の委員または教育長を文部科学大臣が表彰し、その功に報いるとともに、地方教育行政の発展に資する」ことを目的に、昭和五十八年から実施している。
本年度、本道からは都道府県教委関係で一人、市町村教委関係で七人の受賞が決まった。
本道関係受章者とその功績概要はつぎのとおり。
=敬称略=
▼都道府県教委関係
▽鷹野正義(道教委元委員長)
二十年度以降の北海道が目指す教育の理念を明確化した「北海道教育ビジョン」や、同ビジョンに掲げる理念や目標を実現するための具体的な教育施策および取組を体系的に整理した「北海道教育推進計画」の策定に尽力するとともに、社会で生きる実践的な力の育成、豊かな心と健やかな体の育成、信頼できる学校づくりの推進、地域全体で子どもたちを守り育てる体制づくりの推進および北海道らしい生涯学習社会の実現を図る各種施策の推進に貢献した。
▼市町村教委関係
▽宇佐見正光(富良野市教委前教育長)
学社融合推進事業を推進し、特にプロの役者の指導のもとで実施した演劇教育では、子どもたちの自己表現力、コミュニケーション能力、国語力の向上などに成果を上げた。
また、富良野市内の全学校に「いじめゼロ」「ごみのポイ捨てゼロ」などを推進する「富良野市ゼロ運動」を定着させるとともに、地域全体でいじめを許さないとする「富良野市いじめZERO推進条例」の制定に尽力した。
▽遠藤光子(厚沢部町教委委員長)
北海道指定史跡であった「館城跡」の国指定に向けて尽力し、国指定史跡を実現させるなど、文化財保護の振興に努めるとともに、史跡の活用に積極的に取り組んでいる。
また、体験活動を通した異世代間交流により人間性豊かな子どもを育成するため、厚沢部町の自然を生かした「あっさぶ少年少女体験塾開催事業」を実施するなど、社会教育の推進に尽力している。
▽鈴木清二(七飯町教委委員長)
児童生徒一人ひとりの学習や生活習慣の課題の設定およびきめ細かな学習指導や家庭学習の定着化を目指すため、「七飯町家庭学習の手引き」を作成し、家庭・学校・地域が一体となった学力向上の仕組みづくりに尽力した。
また、グローバルな人材の育成に努め、毎年行っている姉妹都市への海外派遣事業の継続発展のための基盤づくりに大いに貢献した。
▽曽根理之(恵庭市教委元委員長)
児童生徒の確かな学力の向上と個に応じた教育支援の充実を図るため、市内の大学と協働し、小・中学校の授業支援に学生を派遣するアシスタントティーチャー制度を創設し、学校教育の充実発展に努めた。
また、読書活動について「ブックスタート事業」や「まちじゅう図書館事業」などを開始し、老若男女を問わず気軽に読書ができるまちづくりに尽力し、その取組は高い評価を受けた。
▽堂坂良幸(島牧村教委委員)
児童生徒の豊かな人間性を育むとともに、公共のために尽くす心を育てるため、バス停の花壇整備や海岸のごみ拾い活動を行う「学童生徒ボランティア活動普及事業」を実施した。
また、社会体験とふるさと教育の一環として「小学校の国内視察研修事業」を全額村費負担により十五年以上継続して実施しており、地域住民や保護者から高い評価と信頼を得ている。
▽守谷保夫(伊達市教委前委員長)
北海道で唯一の情緒障害児短期治療施設に入所する児童生徒が通う特別支援学級のみの小中併置校を設置し、特別支援教育の充実に取り組んだ。
また、不登校児童生徒のためのサポートハウス「こどもの国フェニックス」を開設し、不登校の児童生徒が登校できるようになるなど成果を上げていたが、さらにきめ細かな対応を図るため専門アドバイザーを配置し、課題解決に尽力した。
▽渡邊等(小清水町教委教育長)
町内の全小学校六校を一校に再編統合し、小・中学校が一貫性・連続性のある教育を進めることができるよう、義務教育段階九ヵ年を見通した教育課程の編成に取り組み、児童生徒の学力・規範意識の向上などの成果を上げている。
また、いち早く小・中学校の土曜授業を導入し、学力向上を図るとともに、授業参観日や学校行事を土曜授業として実施し、学校公開による保護者や地域との連携の推進に取り組んでいる。
(関係団体 2015-10-02付)
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