文科省「多様な学習成果の評価手法調査研究事業」調査研究校に旭川南高を継続指定　パフォーマンス課題など研究　道教委

（関係団体 2015-09-30付）

　道教委は、文部科学省の「高校における多様な学習成果の評価手法に関する調査研究事業」の調査研究校に旭川南高校を指定した。体験的な活動を行うパフォーマンス課題や、到達目標と評価基準を示したルーブリックの在り方について研究を推進。これまで実施していた「産業社会と人間」などの教科に加え、本年度は書道と国語科でもパフォーマンス課題を取り入れていく。年度末には冊子にまとめるなど三年間の研究成果を全道に発信していく。

　文科省では、筆記試験では評価が困難な、高校生が身に付けるべき幅広い資質・能力についての評価の妥当性の確保や信頼性の向上に向け、学習成果の評価手法に関する調査研究を同事業で推進。本年度、全国で十五団体を採択した。

　うち道教委では、生徒の多様な能力や適性、進路希望等に対応するため、二十五・二十六年度に引き続き、総合学科である旭川南高校を事業の研究指定校とした。論理的思考力や構想力など、筆記試験では評価が難しいと考えられる能力の評価手法についての実践研究を支援。その成果の普及を通して、本道の高校における学習成果の評価手法の改善・充実を図ることとした。

　同校ではこれまで、「産業社会と人間」・数学・理科・家庭科において、インタビューやプレゼンテーション、グループワーク、オリジナル問題の作成など体験的な活動を行うパフォーマンス課題の在り方について研究を進めてきた。

　学習活動ごとの到達目標と評価基準を表としてまとめたルーブリックを作成し、生徒に示すことで学習の目標や身に付けるべき力を明確化。生徒が目的意識をもって学習活動に取り組むことで、論理的思考力・構想力・主体的行動力、学習意欲、進路意識の向上につながるなどの成果を上げてきた。

　本年度は、書道と国語科でもパフォーマンス課題を設定し、ルーブリックを示していく。十月と来年二月には、教職員のほか、学識経験者や道教委指導主事からなる評価手法検討会を開催。道外視察、年二回の授業公開、取組の成果を他教科と共有する校内研修会も行う。

　また、年度末には研究成果を冊子にまとめ、全道に発信していく。

(関係団体 2015-09-30付)