文科省ICT活用教育アドバイザー派遣事業 23日まで自治体募集 推進計画の策定など助言
( 2015-10-13付)

 文部科学省は、本年度新規事業として立ち上げた「ICT活用教育アドバイザー派遣事業」について、二十三日まで派遣を希望する自治体を募集している。対象は三十地域。申請のあった自治体へICT活用教育アドバイザーを派遣し、推進計画の策定や教員・庁内の理解促進などを通して、ICT環境整備を促進していく。文科省は、アドバイザーからの活動報告を踏まえ、自治体におけるICT環境整備を円滑に進めるポイントをまとめた『マニュアル』を作成し、全国に普及していく考え。

 文科省は、ICTを活用した教育の取組に地域間で差異が生じ、自治体の状況に応じたサポート体制の構築が必要なことから、本年度新規事業として、「ICTを活用した教育推進自治体応援事業」に着手した。

 同事業では、「ICTを活用した学びの推進プロジェクト」(二年間実施予定)と「ICT活用教育アドバイザー派遣事業」を展開する。うち、前者では、教員などのICT活用指導力の向上を図るため、教員養成課程を有する大学と連携して研修プログラムの策定に取り組む「指導力パワーアップコース」(八地域)と、自治体や、ICTを活用した学びの実践体制構築を図るためのカリキュラム策定に取り組む自治体を支援する「ICT活用実践コース」(三十地域)に取り組む。

 一方、ICT活用教育アドバイザー派遣事業は、ICT環境の整備を図ろうとする自治体のニーズに応じて、文科省が委嘱したICT活用教育アドバイザーを派遣するもの。

 アドバイザーは、ICT環境整備に関し、教育情報化推進計画の策定、教員・庁内の理解促進、調達手法など、また、自治体によるモデル事業の実践に関して、効果検証の方法、モデル事業の計画作成、モデル校教員の研修計画作成などについて助言・支援する。

 対象は、三十の地方自治体(教育委員会)。募集期間は今月二十三日まで。ICT活用教育アドバイザー三十七人はすでに選任済みで、文科省のホームページで各アドバイザーのプロフィールなどを公開している。

 アドバイザーの派遣は、今月から来年一月の期間内で、一自治体三回程度、一回につき三時間程度とし、各地域にアドバイザー一人を専任で派遣する。

 募集については、同省から委託を受けた一般社団法人日本教育情報化振興会が担当。申請書は同会のホームページからダウンロードできる。

 文科省は、アドバイザーからの活動報告を踏まえ、年度内に自治体におけるICT環境整備を円滑に進めるポイントをまとめた『マニュアル』を作成。ポータルサイトや資料の配布などを通じて、全国に普及していく考え。

( 2015-10-13付)