【解説】学校現場の業務改善ガイドライン
(解説 2015-08-27付)

 文部科学省は「学校現場における業務改善のためのガイドライン~子どもと向き合う時間の確保を目指して」をまとめた。教員が子どもと向き合える時間を確保し、教員一人ひとりがもっている力を高め、発揮できる環境を整えるために作成した。

 「学校現場における教職員の業務実態の把握の調査結果」「業務改善の基本的な考え方と改善の方向性」「業務改善に取り組む教育委員会における先進的な実践事例」「国における業務改善推進のための支援策」―で構成している。

 業務改善の方向性は、①校長のリーダーシップによる学校の組織的マネジメント②教員と事務職員等の役割分担など組織としての学校づくり③校務の効率化・情報化による仕事のしやすい環境づくり④地域との協働の推進による学校を応援・支援する体制づくり⑤教育委員会による率先した学校サポートの体制づくり―の観点でポイントを整理した。

 ①では、学校経営ビジョンの明確化と業務改善に向けた組織的・機動的な体制づくり、学校評価と連動した業務改善の点検評価、優れた人材の確保やマネジメント能力強化のための研修の実施などを提示。

 ④については、学校支援地域本部、コミュニティ・スクール学校運営協議会などによる地域人材が参画する仕組みを活用するよう求めている。

 ⑤では教育委員会が、積極的な主幹教諭の配置、校務支援システム導入に伴う財政的支援、教員以外の専門的人材の配置などを進めるよう提案。学校と保護者・地域住民の間でのトラブル解決に向けた支援の必要性も指摘している。

 また、国の支援策ではスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置拡充、運動部活動への外部指導者の活用、ICTの推進などに予算付けしたことを報告している。

(解説 2015-08-27付)

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