【解説】小学生の不登校率、過去最大(解説 2015-08-18付)
二十六年度に病気や経済的な理由以外で年間三十日以上欠席した「不登校」の小・中学生は、前年度より三千二百八十五人多い十二万二千九百二人に上ることが、文部科学省が先に発表した「学校基本調査(速報値)」で明らかになった。このうち、小学生は一千六百九十一人増の二万五千八百六十六人と、二百五十五人に一人(〇・三九%)が不登校で、比較可能な平成三年度以降、最大の割合となっている。
学校基本調査は、学校に関する基本的事項を調査し、学校教育行政上の基礎資料を得ることを目的に、昭和二十三年から毎年実施。調査期日は五月一日現在で、不就学学齢児童生徒調査、学校経費調査はについては前年度間(四月一日~翌年三月三十一日)。
二十六年度に年間三十日以上欠席した長期欠席者のうち、不登校を理由とする子どもは、小学生が前年度に比べ一千六百九十一人多い二万五千八百六十六人、中学生が一千六百八人増の九万六千七百八十九人で、ともに二年連続して増加。全児童生徒数に占める割合は、小学生が二百五十五人に一人(〇・三九%)と過去最大。中学生は三十六人に一人(二・七六%)だった。
北海道の不登校児童生徒数は、小学生が四十一人増の八百十三人、中学生が二百五人増の三千四百八十五人。全児童生徒数に占める割合は、小学生が三百十一人に一人(〇・三二%)、中学生が三十九人に一人(二・五七%)。
不登校の児童生徒数は、平成十三年度の十三万八千七百三十三人をピークに、二十~二十四年度まで減少していたが、二十五年度から再び増加に転じた。
文科省によると、「現場からは〝無理に学校に行かせなくてもいい〟という親の意識の変化などを指摘する声が多い」という。
(解説 2015-08-18付)
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