【解説】人事院が国会・内閣に勧告(解説 2015-08-10付)
人事院は六日、国会と内閣に対し、国家公務員の給与・勤務時間について勧告した。
人事院では、国家公務員と民間の四月分の給与(月例給)を調査・比較し、得られた較差を埋めることを基本に勧告。ボーナスについても、民間の過去一年間の支給実績を把握し、民間の年間支給割合に、国家公務員の期末・勤勉手当の年間支給月数を合わせることを基本に勧告している。
民間給与の実態については、約一万二千三百民間事業所の約五十万人を対象に、個人別給与を実地調査。その結果、民間給与四十一万四百六十五円に対し、行政職(一)の現行給与は四十万八千九百九十六円(平均年齢四十三・五歳)と、民間給与が一千四百六十九円(〇・三六%)上回った。
このため、俸給表の水準を引き上げるとともに、給与制度の総合的見直しにおいて、二十八年度以降に予定していた地域手当の支給割合の引き上げの一部を実施することを勧告した。
行政職俸給表(一)について、初任給は、民間と差があることを踏まえ、一級の初任給を二千五百円引き上げ。若年層についても、同程度の改定とする。そのほか、給与制度の総合的見直し等によって、高齢層における官民の給与差が縮小することを踏まえ、それぞれ一千百円の引き上げを基本に改定する。平均改定率は〇・四%。その他の俸給表は、行政職俸給表(一)との均衡を基本に改定する。期末・勤勉手当については、民間のボーナス支給割合との均衡を図るため、支給月数を〇・一月分引き上げ、四・二月に改定。引き上げ分は勤勉手当に配分する。
勧告どおり実施されると、行政職(一)の平均年収は、現行六百六十万六千円から、五万九千円増の六百六十六万五千円となる。
(解説 2015-08-10付)
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