【解説】一時保護の子ども、出席扱いに
(解説 2015-08-06付)

 文部科学省は、虐待などで児童相談所に保護され、学校に行けない子どもについて、保護先で学習支援を受けていれば、出席扱いとするよう求める通知を全国の都道府県・指定都市教育委員会などに送付した。通知は七月三十一日付。

 通知では、児童生徒が一時保育所で学習をしていれば、相談・指導を受けた日数を指導要録上、出席扱いとすることができることとした。

 要件は、児童生徒の自立を支援するために有効な指導と判断された上で、「児童相談所と学校とで生活指導や学習指導に関して、十分な連携・協力が保たれている」「学習環境が整えられ、適切な相談・指導が行われていることが確認できる」ことを挙げた。

 適切な指導については、①教育指導の方法・内容②教育指導の体制③施設・設備等―の三点に分類し、「運営方針に沿って、例えば、午前中は学習指導、午後はスポーツ等のプログラムが組まれるなど、一定の教育指導の時間が確保されている」「教員経験やそれに準ずる教育指導の経験ある学習指導協力員、職員が中心となって、個に応じたきめ細かな指導がなされる体制となっている」ことなどを目安として示した。

 一方、学習を行っていない場合は、「非常時によって、校長が出席しなくてもよいと認めた日数」となる「出席停止・忌引等の日数」扱いとすることが適当とした。指導要録には、一時保護などを理由とした日数の記入が必要となる。

 学校には、児童生徒が復帰した際、児童生徒の状況に応じた補習等を実施し、小・中学校における各学校課程の修了や、高校における単位の認定などを適切に行うほか、学習環境を充実させる観点から、児童相談所との円滑な情報交換、一時保育所への学習協力指導員の紹介などを求めた。

(解説 2015-08-06付)

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