【解説】学校におけるＩＣＴ環境の整備

（解説 2015-09-07付）

　全国の公立学校で、授業に使うタブレット端末の整備台数が十五万六千三百五十六台と、前年の二倍以上増加したことが文部科学省の調査で分かった。

　全国の全公立学校を対象に、ＩＣＴ環境の整備状況と教員のＩＣＴ活用指導力について、ことし三月一日時点の状況を調査。

ＩＣＴ環境の整備状況をみると、教育用コンピュータ一台当たりの児童生徒数は、前年度の六・五人とほぼ同じ六・四人、教員の校務用コンピュータ整備率は平均一一三・八％と、二・七ポイント上昇した。

　普通教室の校内ＬＡＮ整備率は平均八六・四％で、前年度から一・二ポイント伸長。電子黒板のある学校の割合は一・五ポイントアップし、七七・九％となった。また、デジタル教科書の整備率も平均三九・三％と、一・九ポイント増加。校務支援システムは一・五ポイント増、八二・〇％の学校で導入されている。

　道内の状況をみると、全国平均を上回ったのは、教育用コンピュータ一台当たりの児童生徒数五・五人（前年度五・五人）と、教員の校務用コンピュータ整備率一一八・九％（同一一四・九％）の二項目。

　普通教室の校内ＬＡＮ整備率七九・九％（同七六・〇％）、電子黒板のある学校の割合六七・三％（同六二・八％）、校務支援システムの整備率六〇・〇％（同五六・七％）と、整備が進んでいるものの、いずれも全国平均を下回り、特に、デジタル教科書の整備率は九・八％（同八・七％）で前年度に続き、全国最下位となった。

　また、教員のＩＣＴ活用指導力の面では、ＩＣＴを活用して授業ができる教員は七一・六％と、全国平均（六九・四％）並みだが、昨年度中に研修を受講した教員は全国平均（三四・七％）の約四割、一四％程度となっている。

(解説 2015-09-07付)