【解説】公立学校施設の木材利用状況(解説 2015-11-18付)
二十六年度に新築された公立学校のうち、七一・〇%が木材を使用した「木の学校」であることが、文部科学省が行った「公立学校施設における木材利用状況に関する調査」の結果から明らかになった。
全国の公立幼・小・中・高・特別支援学校を対象に、①木造施設の整備状況および非木材施設における内装木質化の状況②木の学校の木材使用量―について調査した。
二十六年度に新しく建築された学校一千十六棟のうち、七一・〇%の七百二十一棟が木材を使用した木の学校だった。このうち、木造施設(工事の全実施面積のうち木造面積が過半を占める施設)は二一・一%の二百十四棟で、前年度より〇・六ポイント増加した。
床や壁、天井などの内装を木質化した非木造施設は四九・九%の五百七棟で、前年度に比べ五・〇ポイント減少した。
小・中学校については、新しく建築された七百四十八棟のうち、七一・九%の五百三十八棟の建物で木材を使用。うち、木造施設は一八・六%、百三十九棟で、前年度を一・〇ポイント上回った。内装を木質化した非木造施設は五三・三%の三百九十九棟で、六・三ポイント減少した。
一方、二十六年度に整備された木の学校における木材使用量は、全施設で八万二千九十立方㍍。うち、国産の木材は六二・七%の五万一千四百四十立方㍍だった。特に、木造施設での国産木材の使用は八八・七%に達しており、内装等に木材を使用した非木造施設でも、四七・四%が国産材を使用した。
文科省は、調湿効果による学習環境の改善、地場産業の活性化、地域の風土や文化への調和などから、学校施設への木材利用を推進しており、木造校舎の整備や内装の木質化に対する国庫補助を行っている。
(解説 2015-11-18付)
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