【解説】家計の金融行動に関する世論調査(解説 2015-11-16付)
金融広報中央委員会は、二人以上の世帯を対象とした「家計の金融行動に関する世論調査」を公表した。
調査は、全国八千世帯(世帯主が二十歳以上でかつ世帯員が二人以上)を対象に、ことし六~七月に実施。対象世帯の四三・四%から回答を得た。
金融資産の保有額は平均一千二百九万円。前回の二十六年調査より二十七万円増加した。中央値は前年同様四百万円。金融商品別の構成比は、預貯金(郵便貯金を含む)が五三・二%、有価証券(債権・株式・投資信託)が一七・七%、生命保険が一六・九%など。
金融資産の有無に関し、前年を〇・五ポイント上回る三〇・九%の世帯が「保有していない」と回答。二十五年度以降、ほぼ同様の割合で推移している。また、年間収入別では、五百~七百五十万円未満で二〇・〇%、一千万円以上一千二百万円未満でも一三・五%を占めたほか、年齢別でも、保有していない世帯が三十歳代で二七・八%、四十歳代では三五・七%にのぼった。
一方、金融資産保有世帯に限ると、平均値は六十六万円増の一千八百十九万円。中央値は同額の一千万円だった。
金融資産保有世帯で、資産残高が「増えた」のは三〇・一%(前年二六・五%)、「減った」のは二六・二%(同二九・一%)。減った理由では、「定例的な収入が減ったので金融資産を取り崩したから」が四二・二%(同四三・二%)で最多。「子どもの教育費用・結婚費用の支出があったから」は三二・五%(同三〇・二%)だった。
金融資産の保有目的は、六六・五%の世帯が「老後の生活資金」、六三・七%が「病気や不時の災害への備え」を挙げた。これらに次いで多かったのは「子どもの教育資金」で、世帯の二九・四%を占めた。
(解説 2015-11-16付)
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