【解説】高校生のネット・リテラシー(解説 2015-11-20付)
総務省は、全国の高校一年生を対象に行ったインターネット・リテラシーに関する実態調査の結果を取りまとめた。インターネット・リテラシーを可視化するテストを開発し、二十四年度から実施。二十七年度は、三十八都道府県一万三千六百四十七人を対象にアンケートとともに行った。
全問正答率は六九・七%だった。大分類では、「不適正利用」が七二・六%で最高。前年度と同一問題・参加校で比較すると、総合正答率は七一・〇%と、〇・五ポイント増加した。
スマートフォンの保有率は九一・五%と前年度より三・四ポイント増加、ネットに接続する際に一番利用する機器でも八五・五%と四・四ポイント上昇した。
一日当たりの平均利用時間は、スマートフォン以外は「一時間未満」が最も多いが、スマートフォンは平日で「一~二時間」、休日では「二~三時間」の利用が最も多く、他の機器に比べ、長時間利用していることが分かった。
五二・五%の生徒は、一度も会ったことのないSNS上だけの友人がおり、一八・一%が「十一人以上」いると答えた。
フィルタリングサービスについては、七二・三%の生徒が有用と考え、また、七八・三%が必要性を認識しているものの、利用率は四九・三%にとどまった。
スマートフォンやSNSを利用する際の家庭のルールがある生徒のフィルタリング利用率が五六・九%であるのに対し、ルールのない家庭の生徒の利用率は四一・六%と差がみられた。
調査では、ILAS指標とアンケート結果との現状分析も実施。勉強をする際、インターネットに利点を感じている生徒のリテラシーが高い傾向にあるため、同省は「利用のマナーなどを啓発しつつ、より前向きに上手に利用することを促すことが重要」としている。
(解説 2015-11-20付)
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