札幌市定山渓小が開校１１０周年記念教育実践発表会　意欲生み出す学習展開　４授業公開

（学校 2015-11-30付）

札幌市立定山渓小教育実践発表会

　札幌市立定山渓小学校（齊藤隆義校長）は二十五日、同校で開校百十周年記念教育実践発表会を開催した。研究主題「確かに、豊かに学ぶ子」のもと、四つの授業を公開。このうち、五・六年算数（種谷富茂華教諭）では、たてわりゼッケンの作成や卒業アルバムのページ割など、学ぶ意欲を生み出し、子どもの学びをつなげる交流を行う学習を展開した。

　子どもたちに基礎基本やより良い交流を身に付けさせることを目指し、研究主題を「確かに、豊かに学ぶ子」と設定。二十六年度からの三ヵ年計画で、ことしは二年目となっている。研究の視点として、①学ぶ意欲がわく教材化②子どもの学びをつなげる交流―の二点を据えて取組を進めている。

　この日は、五・六年（複式）の算数を公開。五年生算数「分数と整数のかけ算、わり算」は、六時間扱いの三時間目。本時の目標を「分数÷整数を求めるために、図や数直線、式に表す活動を通して、分子を割り切れる場合には単位分数を変化させることなく計算できることに気づき、分数÷整数の計算方法を考えることができる」とした。また、六年生算数「場合の数」は、八時間扱いの一時間目。本時の目標を「図や記号を並べる活動を通して、順序を数えるときには一つを固定するなどの工夫に気づき、落ちや重なりがないように数えようと考えることができる」とした。

　五年生ではたてわりゼッケン作成の際に、五分の四平方㍍の布を二人で分ける「五分の四÷二」の計算方法を考えさせた。

　児童は、図や数直線、両方を組み合わせた計算方法を考えた。その際に自力解決した児童がほかの児童と考えを交流したほか、全体で発表するなど自分の計算方法以外の考えを深めた。まとめで種谷教諭が「分子から整数を割ると答えが分かる」と述べた。

　六年生では、種谷教諭が卒業アルバムのページ割について、四つの行事を並べる際に、「いくつ並べ方があるか工夫して調べてみよう」と問いかけた。児童は文字数が多く何度も書いていると何通りあるか分からなくなってしまうことから、文字を短くすることや最初のページを固定して数えるなど落ちや重なりがないよう工夫した並びを考え、学びを深めた。

(学校 2015-11-30付)