道教委が学校力向上推進協議会 事業成果と課題を共有 実践の発表や意見交換など
(道・道教委 2015-12-16付)

道教委学校力向上推進協議会
学校力向上に関する総合実践事業推進協議会

 【旭川発】道教委は八日から二日間にわたって、旭川市立大有小学校(川島政吉校長)などで二十七年度学校力向上に関する総合実践事業推進協議会を開催した=写真=。上川、留萌、宗谷、オホーツク管内における同事業の実践指定校、近隣実践校および特別連携校などから百十二人が参加。指定校等の取組発表や意見交換、講演などを通し、これまでの事業の成果と課題を共有し、全道へと普及させるための方策を考えた。

 同事業は、管理職のリーダーシップのもと包括的な学校改善を推進。「学び続ける学校」のモデルを示すことで、成果を全道に普及する。加えて、将来のリーダー教員を継続的に選出する仕組みの構築をねらいとしている。

 その一環となる同協議会は、大有小をはじめとした実践校等の取組について理解を深めるとともに、事業の成果と課題を共有。実践のさらなる普及を図るため、本年度から全道四会場で開かれた。

 開会あいさつに立った総務政策局教育政策課の桜井康仁課長は、今日的な教育課題の解決に向けて、学校の組織力を重視。「本事業でのこれまでの取組を徹底し、継続していくことが大切。着実に成果の出ている本事業の普及に努めてほしい」と呼びかけた。

 また、少子化や過疎化が進むことで、学校の統廃合が進み、教育環境が大きく変化している中、将来を見据えた教育活動の展開を要請。若手から中堅の教員の育成を訴えた。

 開会式後、学習規律や教室環境、教員の指導等を共通化した「そろえる指導」を展開している同校の授業を参観した。

 つぎに、同校をはじめ、名寄市立名寄小学校、留萌市立留萌小学校、稚内市立稚内東小学校、北見市立緑小学校、網走市立網走小学校の担当者が実践指定校としての取組の成果と課題について発表した。

 二日目は、旭川市大雪クリスタルホールに会場を移し、近隣実践校および特別連携校における事業成果等について、各校担当者が報告。このほか、学校力向上に向けた、校長、主幹教諭、教務主任の役割について参加者で意見交換した。

 そのあと、道教育大学教職大学院の水上丈実教授が「学校力向上の取組に期待すること」をテーマに講演。同事業アドバイザーとして訪問した実践指定校、近隣実践校の取組から感じたことを紹介した。

 また、同協議会の内容を振り返り、実践指定校と近隣実践校、特別連携校の足並みがそろっていると、管内に対する影響力、効果が増すことを強調。また、楽しい、面白い授業づくりと並行して学習規律の徹底を図ることの大切さを説いた。

 今後の学校力向上のキーワードとして、小中一貫(連携)教育を挙げた。義務教育九年間を見通した教育活動の展開を推奨。おわりに、「この事業にかかわっていない学校に啓発することが重要。市町村教委が中心となって波及させてほしい」と求めた。

(道・道教委 2015-12-16付)

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