教育環境の一層充実へ　道高校教頭・副校長会道南支部が研究協議会

（関係団体 2016-01-28付）

情報の共有化を図った

　【函館発】道高校教頭・副校長会道南支部（中島淳夫支部長）は十二日、渡島合同庁舎で道南ブロック第一回研究協議会を開催した。会員三十人が出席。学校間の連携を強化し、教育環境の一層の充実に資するため、情報の共有化を図った＝写真＝。

　今回の研究協議会は、学校間の協力関係を深め、当面する課題に的確に対応できるよう体制を強化するとももに、教頭および副校長としての学校運営力を高めることを目的としている。

　研究協議でははじめに、研究指定を受けている十一校の教頭が、自校での実践成果を発表。函館中部高校定時制の宮本幸紀教頭は、人間関係形成能力やコミュニケーション能力を育むために行っているソーシャル・スキルトレーニングの内容や、学級環境適応感や学級満足度を検証する子ども理解支援ツール「ほっと」の機能性を説明した。

　「ほっと」では、「ルール」「モラル」「自律」「リーダーシップ」など十三要素を測定。年三回の測定で得られた個人データをもとに参考資料を作成し、生徒の悩みや不満に対し早期解決を図っている。

　宮本教頭は「“ほっと”の導入によって、生徒が今まで伝えられなかった悩みが解決に至ったケースもあった」と効果を強調。毎年、多様な学習歴、生育歴をもつ生徒が入学してくる中、「教員の経験だけでは太刀打ちできない実態がある」とし、今後も分析ツールを活用した教育活動を継続していく方針を示した。

　なお、同研究協議会の前には、渡島教育局が渡島管内高校教頭研究協議会を開催。管内十八校の教頭を対象に、管内の学校運営に関する課題や、入学者選抜事務のトラブルを防止するための注意点などを説明した。

(関係団体 2016-01-28付)