生涯学習推進センターなど 人口減少への対応探る 240人参加し実践交流セミナー(道・道教委 2016-02-18付)
講義やパネルディスカッションなどを通して課題解決策を探った
道立生涯学習推進センター・道社会教育主事会協議会は十六日から二日間、札幌市内のかでる2・7で二十七年度地域生涯学習活動実践交流セミナーを開いた=写真=。二百四十四人が参加し、研究テーマ「人口減少問題に対応した社会教育行政の在り方~行政間連携と地域住民との協働に向けた方策について」のもと、講義やパネルディスカッション、事例発表・協議での実践交流などを通して、本道の生涯学習活動推進上の課題解決策を探った。
セミナー初日には、道立生涯学習推進センターの阿部武仁所長が開会あいさつ。「セミナーによって、本道の人口減少問題に対し、社会教育が取り組むべき方向性をみいだすことができ、本道全体の活性化につながる人づくり、地域づくりがより良い方向に進んでいくことを期待する」。また、「ここでの学びを、地域での行動に結び付けていただきたい」と述べた。
続いて、新潟大学学長特命補佐・法学部教授の田村秀氏が「人口減少を背景にした地域の在り方・地域の魅力づくり」をテーマに基調講義。
「問題なのは、急激な減少スピードと、人口減少が年齢構造のいびつさを生み出していること。その中で、社会的基盤が崩壊している」と指摘。「住民に危機感がないとすれば、そのこと自体が最も大きな危機」と強調した。
また、地域の現状と課題を客観的なデータで検証し、「現実を直視した上で、どう変えるべきかを考えなければ」と訴えた。
道内の状況については、「過去の栄光にすがりついていないか。現在は、じり貧なのではないか。明るい未来はあるのか。開発行政への過度の依存が、今の姿を招いたのでは」と問いかけた。
その上で、地域の魅力を生かしていく必要性を指摘。自治体と企業などとの「コラボ」で取り組んでいくことを提唱した。
また、地域課題に対する理解を深めるためには、教育、特に社会教育の役割が大きいことを説明。地域人材の活用や、楽しく、気軽な取組を進めるよう呼びかけた。
続くパネルディスカッションでは、石狩、胆振、オホーツク、上川の各社会教育主事会所属の社会教育主事などがパネリストとして登壇。本年度道央・道南・道東・道北ブロック研修会の内容等を報告したほか、学校を核とした地域づくりや他部局との連携などについて意見交換した。
そのあと、道立生涯学習推進センターの調査研究報告、事例発表・協議を行った。
二日目は、引き続き、事例発表・協議を実施。また、㈱北海道フットボールクラブ代表取締役社長の野々村芳和氏が「スポーツで地域を元気に!北海道フットボールクラブが目指すもの」と題して特別講演を行った。
(道・道教委 2016-02-18付)
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