モデル校の成果普及へ議論 運動部活動等推進委が第2回会合―道教委(道・道教委 2016-03-30付)
科学的な指導方法の導入などについて協議した
道教委が設置する運動部活動等推進委員会(志手典之委員長)の二十七年度第二回会合が二十二日、札幌市内の道第二水産ビルで開かれた=写真=。文部科学省委託「運動部活動指導の工夫・改善支援事業」におけるモデル校四校の実践を報告し、成果の全道への普及方法、スポーツ医科学を活用した科学的な指導方法の運動部活動への導入について協議した。
同事業では、中学校・高校の運動部活動の専門的な指導の充実を図るとともに、生徒の意欲を高めて運動部活動を活性化し、運動習慣の確立に向けた運動部活動の工夫・改善の方策について研究することを目的に、本年度、中学校・高校の計四校を指定。スポーツ医科学の知見を有する外部専門家を年三回派遣した運動部活動指導者研修会、スポーツ著名選手による生徒向け講演会を行った。
会合では冒頭、堀本厚健康・体育課長があいさつ。運動部活動の顧問教員への負担の増加、指導体制、生徒の部活動指導に対するニーズの高度化・専門化による顧問、指導者の不足など課題を挙げ、「教員の指導力の向上を図るとともに、専門的な知識や技能を有する外部の協力を得た指導体制の充実が必要」と指摘。モデル校での取組や、その成果の普及方法などについて、きたんない意見を求めた。
このあと、網走市立第三中学校、釧路市立美原中学校、岩見沢緑陵高校、北広島西高校のモデル校四校の実践を報告した。うち、網走第三中では、運動部活動指導者研修として、一回目はカイロプラクティック・ドクターによる「効率のよい体の動かし方」の講演を実施。近隣校の顧問や運動部活動に加入する一・二年生も参加し、筋肉と脳を結ぶ「神経系」を鍛える方策について理解を深めた。
このほか、大学教授等によるメンタルトレーニング、アスレチックリハビリテーションをテーマとした研修会も行い、生徒向けには元コンサドーレ札幌選手を迎えた講演会を実施した。
成果として、「教員が科学的な根拠に基づくトレーニングの必要性、練習に臨むモチベーションを高める指導を心がけることによって、生徒が集中して練習に取り組むようになった」「生徒に練習の目的を理解させることで、積極的に活動し、部活動以外の日常生活にも良い影響が表れた」ことを挙げた。
このあと、モデル校の成果の検証および全道への成果の普及方法、スポーツ医科学を活用した科学的な指導方法の運動部活動への導入について協議を行った。
委員からは、「運動部活動指導者研修に近隣の学校の指導者を呼んだ事例もあり、今後は拠点校として広く情報提供しては」「部活動のマネジメントやコーチングを学習する機会をつくっては」「メンタルトレーニングや栄養学は部活動指導者以外にもヒントになると思うので、多くの人に参加を呼びかけては」などの意見が出された。
後半は、道教委が作成した実践事例集『効率的な部活動指導の推進~市町村教育委員会による運動部活動支援の取組(案)』について意見交換した。
(道・道教委 2016-03-30付)
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