道教委が高校進路指導対策会議開く　地域人材育成へ共通理解　１２０人参加し実践発表、分科会など

（道・道教委 2016-04-25付）

中・高校、特別支援高等部の進路指導担当教員などが参加

　道教委は二十一・二十二日、札幌市内の北農健保会館などで二十八年度高校進路指導対策会議を開催した＝写真＝。中学校・高校・特別支援学校高等部の進路指導担当教員、校長など約百二十人が参加。講演や実践発表、分科会などを通して、進路指導や雇用対策の方向性について共通理解を図った。うち、分科会では、難関大学合格者の増加に向けた方策、地域で求められる人材育成などについて話し合った。

　高校や特別支援学校高等部における進路指導上の諸課題について研究協議を行い、地域や学校の実態に応じた進路指導の充実および雇用対策の円滑な推進を図ることを目的に毎年開いている会議。本年度の主題は「生徒一人ひとりの社会的・職業的自立に向け、必要な能力や態度を育てるキャリア教育の在り方」とした。

　開会に当たり、河原範毅高校教育課長があいさつ。今春の公立高校の就職決定率が九七・五％と前年同期を一・〇ポイント上回り、平成二年以降、最も高い数値となったことにふれ、「進路相談員による学校訪問や生徒との面談、各校における望ましい勤労観・職業観を育む学習、生徒に対するきめ細かな進路指導の取組の成果」と評価した。

　一方、就職未決定のまま新年度を迎えた卒業者は二百十九人だったことも指摘し、「引き続き進路相談を行うとともに、国や道の就職支援策について情報提供してもらうなど、一人でも多くの生徒が将来に向けた足がかりを得ることができるよう支援して」と求めた。

　地元に就職を希望する生徒が多いこと、希望する職種に偏りがみられることに言及し、「各校では、生徒が自己の在り方、生き方を考え、主体的に進路を選択・決定できるよう実効性ある進路指導を推進するとともに、早期離職を防ぐため、望ましい勤労観や職業観を育み、社会的・職業的自立のために必要な能力の育成に取り組むキャリア教育の充実を図って」と述べた。

　全体会では、「次代の北海道を担う人材育成」と題して、北海道テレビ放送㈱総務局総務部長の金子哲俊氏が講演。企業からみた書類選考や面接のポイントを説明した。

　午後からは、当別高校、羽幌高校、北広島市立西の里中学校の実践事例を発表。就職指導の改善に関する研究の取組と成果などを示した。

　高校進学、高校就職、特別支援学校の三分科会に分かれて、難関大学合格者の増加に向けた方策、地域で求められる人材育成などについて協議した。

　二日目も引き続き分科会を行った。

(道・道教委 2016-04-25付)