授業改善推進チーム等全道研修会―道教委 各校の課題解決へ協議 大妻女子大・樺山准教授の講演も(道・道教委 2016-04-27付)
130人が参加した全道研修会
道教委は二十五日、札幌市内の道第二水産ビルで二十八年度授業改善推進チーム等全道研修会を開催した。授業改善推進教員配置校などから約百三十人が参加。講演や協議を通して、それぞれの専門性や資質能力を高めるとともに、各校の課題解決に向けた方策を考えた。
はじめに、成田仁義務教育課指導主事は、授業改善に向けたポイントとして、「全教職員で継続する学習規律の徹底」「ノート指導」「ICTの効果的な活用」などを挙げ、「導入において本時で何を学ぶかをはっきりさせ、何が身に付いたかを振り返らせることを統一してほしい」と呼びかけた。
このあと、推進教員を二十七年度から継続している帯広市立帯広小学校の佐藤敬示教諭、室蘭市立八丁平小学校の中尾英一教諭が実践発表した。
佐藤教諭は、TTにおける指導内容、役割、教材などを担任と打ち合わせていること、推進教員として授業中に声を発し、教室の後ろにいないよう心がけていること、教材をデータ化してみんなで共有していること、アドバイスシートを各担任や管理職に渡していること、ほかの教職員には、これまでの実践を紹介する通信『Team』を発行していることなど、工夫点を示した。
中尾教諭は、指導の実践例や学習資料などを掲載しし発行している通信『どの子も伸ばす』について紹介した。
引き続き、元文部科学省学力調査官・教育課程調査官で大妻女子大学准教授の樺山敏郎氏が「生きる力としての学力を高める~子どもの視座を重視し、学びの文脈を創る」と題して講演した。
樺山氏は「学力向上には、特効薬も即効薬もないが、教師の使命感が重要。子どもは〝できるようになりたい〟と思って学校に来るもの」と、子どもの立場や視点に立って寄り添うことの大切さを強調した。
そのための授業改善を進めるよう求め、現状をリサーチし、プランを立てて実行。チェックしたあとアクションに移す「RPDCAサイクル」を確実に行うこと、指導と評価の一体化、組織の一体化を図るよう要請。「各学校から、市町村、教育局、全道へとチーム意識が高まることで学力向上は加速する。あすの北海道、日本、世界の未来を創るのは子どもたち一人ひとり」と述べた。
学力向上に向けた学校の実践を動画などで紹介し、授業改善のポイントとして、①読解力(正しく多く読む)②記述力(書いて確かめ深める)③活用力(実生活に生かす)―の視点から効果的な指導法を提案した。
最後に、今後の取組の方向性について協議を行った。
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講演する樺山氏
(道・道教委 2016-04-27付)
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