読書活動推進で函館稜北高の実践　読解力向上に大きな成果　文科大臣表彰を受賞

（学校 2016-05-17付）

生徒の読書習慣のさらなる定着に意欲をみせる小髙司書教諭（写真右）と村井指導実習助手

　【函館発】函館稜北高校（佐々木光晴校長）は、子どもの読書活動優秀実践校として二十八年度文部科学大臣表彰を受けた。四月下旬に東京都内で開かれた表彰式で表彰状を受け取った佐々木校長は「大変名誉なこと」と喜びを表した。読書活動を推進した小髙裕司司書教諭と村井文子指導実習助手は、長年の実践が高い評価を得たことを喜ぶとともに、「生徒たちの読解力向上などに役立っている」と、読書の重要性をＰＲしている。

　同校では、学力向上の取組の一環として、十九年度から国語科および総合的な学習の時間と連携して読書活動を推進。ホームルーム前に行う十分間の朝読書を中心に、生徒の読書習慣の定着を図っている。

　生徒たちが本に親しめるよう、小髙司書教諭と村井指導実習助手を中心に、本の魅力を伝えるＰＲ活動を推進。生徒が推薦する本を紹介した「稜北生から稜北生へのおすすめ本」などを発行し、読書の幅を広げるとともに、書く力の育成にも力を入れている。

　学校図書館における一人当たりの貸出冊数の推移をみると、取組をスタートした十九年度が一・四冊だったのに対し、二十七年度は四・二冊多い五・六冊と大幅な伸びを示しており、読書習慣の定着に向けた取組の成果が顕著となった。

　小髙司書教諭は、読書活動が“読む力”と“書く力”の成長につながっているとし、具体的な例として「小論文の質が上がっている」と手応えを口にする。村井指導実習助手は「今後も生徒に図書室を利用してもらえるよう、本に親しめる環境づくりを推進していきたい」と、さらなる意気込みを示している。

(学校 2016-05-17付)