へき複教育研究推進で道教育大釧路校 地域資源活用の視点生かし 釧路町昆布森小と覚書締結―単独校とは初(学校 2016-05-24付)
へき地複式教育に関する共同研究を進める
【釧路発】道教育大学釧路校(玉井康之キャンパス長)と釧路町立昆布森小学校(佐藤健二校長)は四月下旬、釧路町役場でへき地複式教育に関する共同研究を行う覚書を締結した=写真=。研究の成果を釧路校の学部や大学院の教育、および昆布森小の教育活動に反映させるとともに、同大が掲げる地域協働型教員養成教育の推進などに活用する。
道教育大は、これまで各教育委員会との共同研究にかかる覚書を締結してきた。単独校との締結は今回が初めて。大学側は、「今後、少子化を迎え、都市でも学校規模が小さくなると予想される本道において、大学と小規模複式校との共同研究の重要性が増す」との考えから、昆布森小との覚書締結が実現した。
具体的には、昆布森小をへき地複式教育開発指定校に位置付け、へき地複式教育全般や複式学習指導・授業実践、複式学級経営、地域連携教育・地域振興などの分野で共同研究や教材開発を行う。研究の成果を釧路校の学部や大学院の教育および昆布森小学校の教育活動に反映させるとともに、地域協働型教員養成教育の推進などに活用したい考え。
共同研究をすることによって、釧路校としては、「現場の授業や教育活動の実践資料入手」「教育理論の成果や課題の確認」「学生の指導・育成」に期待する。一方、昆布森小は、「日常の教育実践を客観的に分析するとともに、授業力向上につながる」「実践を研究レベルでまとめる」「優れた研究成果を、大学を通して広く発信することが可能」などのメリットを見込む。
玉井キャンパス長は、昆布森小の学習方法や地域の教育資源を生かした授業方法を高く評価し、「都市部の学校にも応用できる」と話す。佐藤校長は、覚書締結を契機に、教育実践のさらなる活性化に期待した。
※キーワード「地域協働型教員養成教育」=地域に定着、地域に根ざした教員を育成すること、地域と連携し学校づくり・地域づくりができる教員を養成するため、同大が掲げているもの。
昆布森小との共同研究を通して、へき地校への赴任を希望する教員の育成を目指す。
(学校 2016-05-24付)
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