道教委が医進類型指定校等連絡協議会開く 進路実現へ学力定着を 鉄緑会・冨田会長が講演(道・道教委 2016-06-08付)
地域医療を支える人づくりプロジェクト事業の一環で開催
道教委は一日、道庁赤れんが庁舎で二十八年度医進類型指定校等連絡協議会を開催した=写真=。指定校や協力校の担当者など約四十人が参加。鉄緑会の冨田賢太郎会長による講演会や情報交換、研究協議などを通して、医学部医学科への進学に向けた学力育成の在り方とともに、本道の地域医療を支える人材の育成へ研鑚を積んだ。
地域医療を支える人づくりプロジェクト事業の一環。同事業は、将来、本道の地域医療を支える人材を育成するもので、医学部への進学を目指す道立高校の生徒が対象。北海道大学医学部、旭川医科大学、札幌医科大学と連携協定を締結し、医進類型指定校、協力校の配置や高校生メディカル講座、地域医療体験事業、メディカル・キャンプ・セミナーを開催している。
年一回の開催を原則としている同協議会は、指定校における教育課程編成や指導方法の工夫改善、教員の指導力の向上などの調査研究を行うとともに、指定校などにおける実践の成果と課題などについて情報交換や研究協議を行う。
指定校は、岩見沢東高校、小樽潮陵高校、室蘭栄高校、苫小牧東高校、函館中部高校、旭川東高校、北見北斗高校、帯広柏葉高校、釧路湖陵高校の九校。協力校は、札幌西高校、静内高校、江差高校、留萌高校、稚内高校、根室高校の六校。
開会式では、高校教育課の藤村誠主幹があいさつ。本年度の事業について、要綱を一部改正し、各学校において、第三学年で実施していた少人数指導を第二学年でも実施することを説明。医学部医学科への進学を目指す生徒に対して、早い時期からきめ細やかな学習支援を行うことで、「進路実現に必要な学力を定着させるとともに、地域医療への貢献に対する意識付けを図ることができるのでは」と期待した。
また、厚生労働省が二十七年度、「専門医養成の在り方に関する専門委員会」を設置したことにふれ、「医育大学などとの連携を一層深め、地域医療に関心をもち、道内の医育大学への進学を志望し、目標を達成する高校生が一層多くなるよう、事業の効果的な推進に努めていきたい」と述べた。
講演会に移り、難関大学受験専門塾・鉄緑会の冨田会長が「難関大学医学部合格に導くために~首都圏・関西圏の現状」と題して講演。①鉄緑会の指導②医学部受験の指導③中高一貫校の現状―の三点について説明した。
「鉄緑会の指導」については、同会が進める六年一貫カリキュラムなどを図やグラフで示しながら、継続した進学実績を挙げている理由として、「カリキュラム・教材」「宿題、各種テストなどのバランスのとれた運用」「講師の力」などを挙げた。
「医学部受験の指導」では、医学部対策講座、講師と主任による面談、模擬面接などを紹介。
「中高一貫校の現状」にかかわっては、医学部進学に向けた中学校・高校の取組を例示。高校においては、卒業医師・医学生を招いての講演会や座談会などを行っていることを紹介した。
これらを踏まえ、冨田会長は、医学部に進学し、将来的に医師として現場に立つことができる人材の素養として、「〝天性〟のものではなく、〝しっかりと努力して学習できる〟ことが重要」と訴えた。
このあと、医育大学および道保健福祉部からの情報提供・意見交換に続いて、各校が取組報告。本年度の取組予定などについて協議した。
(道・道教委 2016-06-08付)
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