29年度特別支援配置計画案 高等支援学校2校を新設 障害の程度による学科廃止
(道・道教委 2016-06-08付)

 道教委は七日、二十九年度公立特別支援学校配置計画案を発表した。知的障害特別支援学校高等部の進学希望者増加に対応し、道南圏(北斗市)に職業学科設置の高等支援学校、札幌市南区に道内初の普通科職業コース設置の市立札幌みなみの杜高等支援学校を新設する。また、障害の程度が「比較的軽い生徒を対象とする学科」「比較的重い生徒を対象とする学科」の区分を廃止し、学科を再編する。

 配置計画案をみると、二十九年度定員は、本科が二十八年度よりも九十七人多い一千六百九十九人、専攻科が増減なしの三十二人。道教委では、進学希望者数を本科一千四百五十一人、専攻科十五人とみており、本科で一一七・一%、専攻科で二一三・三%と、いずれも一〇〇%以上の定員を確保している。

 障害種別では、視覚障害が本科五学級二十五人定員、専攻科三学級二十四人定員。札幌視覚支援本科普通科で一学級増。

 聴覚障害は本科六学級三十八人定員、専攻科一学級八人定員。高等聾本科普通科(重複)で一学級増。

 知的障害は本科二百十八学級一千四百八十四人定員。道南圏と札幌市に高等支援学校二校二学科九学級を新設する。

 道南圏の新設校は、北斗市で上磯高校の空き教室を活用し開校する。職業学科を置き、二学級十六人定員。

 札幌市南区には、真駒内小学校の跡地を利用して、市立札幌みなみの杜高等支援を新設。普通科職業コースを置き、七学級五十六人定員とする。

 知的障害の学級増は、札幌あいの里高等支援で職業学科二学級、普通科二学級、室蘭養護など三校で普通科(重度)三学級、美唄養護など四校で普通科(重複)四学級、美唄養護など三校で普通科(訪問)三学級の計十二校五学科十四学級。 一方、学級減は、今金高等養護など三校で職業学科四学級、札幌伏見支援もなみ学園分校など三校で普通科(重度)三学級、札幌伏見支援など二校で普通科(重複)二学級、平取養護など二校で普通科(訪問)二学級の計十校四学科十一学級。

 肢体不自由は本科三十四学級百二十七人定員。

 学級増は、岩見沢高等養護で職業学科一学級、拓北養護など二校で普通科(重複)二学級、手稲養護で普通科(訪問)一学級の計四校三学科四学級。

 学級減は、函館養護など二校で普通科(重複)四学級、真駒内養護で普通科(訪問)一学級の計三校二学科五学級。

 病弱は本科五学級二十五人定員。

 学級増は手稲養護で普通科(重複)一学級の一校一学科一学級となっている。

 生徒や保護者が障害の程度によらず、教育課程の特色や学ぶ内容によって学校を選択できるよう、職業学科を設置する知的障害高等部では、二十九年度以降、「障害の程度が比較的軽い生徒を対象とする学科」「障害の程度が比較的重い生徒を対象とする学科」の区分を廃止し学科再編。例えば、従来、工業に関する学科で、比較的障害の軽い生徒対象の産業科・木工科・工業科と比較的重い生徒対象の生活窯業科・生活技術科を置いていたものを、二十九年度以降は、障害の程度によらない生活技術科、窯業科、木工科、工業科を置くなどと改める。

 知的障害高等部(職業学科・普通科職業コース設置校)の三十・三十一年度の配置見通しも提示。

 三十年度は、道央圏と道北圏で一学級相当の間口確保の一方、釧根圏で一学級相当の間口減を検討する。

 三十一年度は、道南圏で三学級程度、釧根圏で四学級程度の間口確保を検討する。

 また、道央圏では、さらに数年後、出願者数の増加が見込まれることから、既存施設などの活用による対応を検討する必要があるとした。

(道・道教委 2016-06-08付)

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