【解説】平均寿命、男女とも過去最高に
(解説 2016-08-19付)

 昨年の日本人の平均寿命は女性八七・〇五歳、男性八〇・七九歳で、いずれも過去最高を更新したことが、厚生労働省の調査で分かった。同省では、「がんや心疾患などの死亡率が低下してきているため」と分析している。

 平均寿命は、その年に生まれたゼロ歳児が、平均であと何年生きられるかを予測した数値。

 二十七年の平均寿命は男性が八〇・七九歳、女性が八七・〇五歳。二十六年と比べ、男性は〇・二九歳、女性は〇・二二歳延びた。男性は四年連続、女性は三年連続で過去最高を更新。

 日本人の平均寿命は、戦後間もない昭和二十二年、男性が五〇・〇六歳、女性が五三・九六歳だった。男性は昭和五十年に七〇歳、平成二十五年に八〇歳を超え、女性は昭和三十五年に七〇歳、昭和六十年に八〇歳を超えるなど、戦後ほぼ一貫して延び続けてきた。厚労省では「医療技術の進歩などで、平均寿命は今後も延びる余地がある」とみている。

 主な国・地域と比較すると、平成二十四年以来世界一位だった女性は、八七・三二歳の香港に抜かれて二位となった。三位はスペインで八五・五八歳。二十六年は三位タイだった男性も、香港(八一・二四歳)、アイスランドとスイス(八一・〇歳)に次ぐ四位に順位を下げた。

 厚労省の試算によると、二十七年生まれの男女が後期高齢者となる七五歳まで生きる人の割合は男性が七四・六%、女性が八七・七%。九〇歳まで生存する割合は男性二五・〇%、女性が四九・一%としている。

 また、二十七年生まれが将来、がん、心疾患、脳血管疾患のいずれかで死亡する確率は男性が五一・六〇%、女性が四六・九二%と試算している。

※スペインとスイスは二十六年の数値。

(解説 2016-08-19付)

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