【解説】少年非行、いじめ2年連続減―警察庁
(解説 2016-08-17付)

 昨年一年間に全国の警察が摘発・補導した少年事件のうち、いじめに起因する事件は前年比六十五件減の二百件と、二年連続で減少したことが警察庁のまとめで分かった。三百三十一人の児童生徒が検挙・補導された。

 二十五年施行のいじめ防止対策推進法で、いじめの要件が定義されたため、同庁は集計方法を変更。それまで、反復継続して苦痛を与える行為を対象としていたが、一回でもいじめに含めることにした。このため、事件数と摘発・補導児童生徒数は、二十四年は二百六十件五百十一人だったが、二十五年は四百十件七百二十四人と大幅に増加した。

 昨年一年間、いじめに起因して検挙、補導した少年事件は、いじめの仕返しによる事件六件を含め二百件で、前年より六十五件減少した。

 検挙・補導された児童生徒数は、前年比百二十五人減の三百三十一人(うち女子六十二人)。内訳は小学生四十八人、中学生二百六人、高校生七十七人。

 罪種別では、傷害(百二十三人)と暴行(八十一人)が多く、総数の約六割を占めた。

 いじめ被害を受けた児童生徒数は、前年より七十人少ない百八十一人。その相談先(複数回答)は、保護者が七〇・二%、教師が四四・二%、警察等の相談機関が二五・四%、友人が八・八%など。前年に比べ教師への相談が六・八ポイント減少した。「相談しなかった」子どもも一一・六%いた。

 また、校内暴力で前年比四百十四人減の一千百三十一人、教師に対する暴力事件で百八十六人減の五百三十八人の児童生徒をそれぞれ検挙・補導。ともに二年連続の減少となった。加害者は中学生が最も多く、校内暴力では八五・五%、教師への暴力では九六・三%を占めた。

(解説 2016-08-17付)

その他の記事( 解説)

【解説】潜在待機児童、道内1297人

 保護者が育児休業中や、希望する保育所に空きがなく入所を諦めるなど、これまで待機児童に算入されていない「潜在待機児童」が、四月一日時点で、道内二十三市町に一千二百九十七人いることが、道の調査...

(2016-08-24)  全て読む

【解説】27年少年相談件数―道警まとめ

 道警本部少年課が昨年一年間、新たに受理した少年相談の件数は二千二百二十二件で、一昨年に比べ二百二十七件、一一・四%増加したことが分かった。相談の内容は家庭問題が四百八十件と最も多く、全体の...

(2016-08-23)  全て読む

【解説】特別支援学校教員の障害種免許状保有率

 二十七年度における特別支援学校教員の当該障害種免許状保有率は七四・三%と、十八年度の調査開始以来最高となったことが文部科学省の調査で分かった。  国公私立の特別支援学校教員を対象に、二十...

(2016-08-22)  全て読む

【解説】平均寿命、男女とも過去最高に

 昨年の日本人の平均寿命は女性八七・〇五歳、男性八〇・七九歳で、いずれも過去最高を更新したことが、厚生労働省の調査で分かった。同省では、「がんや心疾患などの死亡率が低下してきているため」と分...

(2016-08-19)  全て読む

【解説】飲酒運転根絶に向けて

 道教委は、医学的な観点等に基づいた「飲酒と健康に関する研修」の研修資料などを作成し、ホームページ上で公開している。  研修資料では、「飲酒後八時間経過したので問題ない」との主張に対し、体...

(2016-08-18)  全て読む

【解説】大卒就職率、6年連続上昇

 今春の大学卒業者約五十六万人のうち、就職した人の割合は前年比二・一ポイント増の七四・七%で、六年連続で上昇したことが、文部科学省の学校基本調査(速報値)で分かった。平成五年三月の七六・二%...

(2016-08-16)  全て読む

【解説】私立大の45%が定員割れ

 今春の入学者が定員に満たなかった四年制私立大学は二百五十七校で、大学全体に占める割合は四四・五%となり、前年度より一・三ポイント上昇したことが日本私立学校振興・共済事業団の調査で分かった。...

(2016-08-12)  全て読む

【解説】国家公務員給与3年連続引き上げ

 人事院は七日、国家公務員一般職の二十八年度給与について、月給を〇・一七%、ボーナスを〇・一ヵ月引き上げるよう、国会と内閣に勧告した。月給、ボーナスとも引き上げを求める勧告は三年連続。  ...

(2016-08-10)  全て読む

【解説】シートベルト着用の徹底

 道警本部では、シートベルト・チャイルドシート着用の徹底を強く呼びかけている。  平成二十年六月一日、改正道路交通法が施行。後部座席についてもシートベルト着用が義務化され、すべての座席でシ...

(2016-08-09)  全て読む

【解説】児童虐待、初の10万件超え

 全国の児童相談所が二十七年度に対応した児童虐待の相談件数は、前年度比一六・一%増の十万三千二百六十件(速報値)と、過去最多を更新したことが厚生労働省の調査で分かった。統計を取り始めた平成二...

(2016-08-08)  全て読む