札幌市が子ども向けイベント　エゾシカの生態知って　シカ肉料理の調理体験も

（市町村 2016-08-25付）

シカ肉を使って料理し試食

　札幌市環境局は二十一日、サッポロさとらんどで「野外で楽しく学ぼう“エゾシカ教室”」を開催した。小学生以下の子ども十人を含む十七人が参加。エゾシカの生態や利活用について学ぶとともに、シカ肉料理を試食するなどして関心を深めた＝写真＝。

　二十八年度まちなか生き物活動プログラムとして実施。同事業は、ＮＰＯ等から募集した企画提案によって生物多様性の保全に関する活動を行うもの。今回は、ＮＰＯ法人エゾシカネットの企画で同教室を実施した。

　この日、同会会員で円山動物園のボランティアガイドも務める大学生がパネルを使って、エゾシカによる農作物などの被害が増加していることを示したほか、図鑑を見せながらシカ科とウシ科の違いを紹介した。

　また、読み聞かせボランティアが『はるをはしるえぞしか』『エゾオオカミ物語』の絵本二冊を読み聞かせた。

　続いて参加者は、エゾシカの角でつくったアクセサリーや皮製品にふれ、その有用性を実感。「鉄分が豊富で低脂肪・高たんぱく」といったシカ肉の特長や調理時の注意点に関する説明も受け、エゾシカが様々な面で活用できることを学んだ。

　このあと、シカ肉を使った料理づくりを体験した。シカ肉をピザ生地にトッピングして窯で焼き上げるなど、協力しながら楽しく作業。口にする機会の少ないシカ肉を存分に味わった。

　参加者した子どもからは、「とても楽しかった」「シカ肉がおいしかった」との声が寄せられた。

　環境局では、「シカを通して生き物のつながりに興味をもってもらいたい」と話している。

(市町村 2016-08-25付)