地域の教育力関係者等研修会初開催―釧路町教委 体験活動の重要性学ぶ 講演や説明で共通理解図る(市町村 2016-08-30付)
阿部氏が「体験が育む心と体」と題して講演
【釧路発】釧路町教委は二十五日、町公民館で「釧路町地域の教育力関係者等研修会」を初めて開催した。放課後子供教室や学校支援地域本部、土曜日の教育活動、PTAなど関係者約四十人が参加。体験活動の重要性や安全管理などについて共通理解を図った。
北海道「体験の風をおこそう」運動推進協議会の共催。
釧路町の地域の教育力向上事業や青少年の体験活動に参画する地域住民等の資質向上を図るため、必要な知識や技術を習得し、学校・家庭・地域の連携・協力を一層充実させるとともに、体験活動の指導者を養成。各関係者の相互理解と円滑な連携体制の構築も目指していく。
冒頭、釧路町教委の伊藤利晴教育長があいさつ。本年度から新たに開催する同研修会の成果に期待し、「自分の考えで行動できる子ども、互いの良さを認め合える子どもに育ってほしい」と関係者に協力を求めた。
次いで、「体験が育む心と体」と題して国立大雪青少年交流の家の阿部豊所長が講話を行った=写真=。
阿部所長は「家庭でのしつけや地域社会のコミュニティを基盤とした活動も、子どもたちの成長のためには重要な役割を果たしている」と述べ、教育は学校だけで行われるものではないとの考えを示した。
さらに、全国学力・学習状況調査から、規則正しい睡眠習慣、朝ごはんを食べることが学力に影響することを示し、「本道の子どもは全国と比較して朝食を食べない子が多く、ゲームをする時間は多い、睡眠時間も多い」ことを課題に挙げた。
心身の調和のとれた成人となるためには、「日常生活を通じた自主的主体的な生活体験・自然体験を豊富に積み重ねることが大切」と強調。体験が多い青少年ほど、他者への思いやりや積極性などの自立的行動習慣が身に付いており、自己肯定感も高いこと、読書活動が多いほど、未来志向、社会性、意欲・関心などの意識・能力が高いことを説明した。
また、三世代同居型家庭が多く、地域との密接なつながりのあった昔の生活における教育的機能についてもふれ、「大人がもっと意識し、顕在化させ、通学合宿など社会教育のノウハウを生かした教育的活動を提供すべき」と訴えた。
このあと、釧路教育局の柴田快憲社会教育指導班主査が体験活動の安全管理、国立大雪青少年交流の家の国枝知企画指導専門職が青少年の体験活動の実際について説明。うち、国枝氏は、身近なものでルールを考えて遊びをつくる視点を示し、たくさんの空き缶を使った活動を体験させた。
(市町村 2016-08-30付)
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