28年度奨学生採用者数―札幌市教委まとめ 1298人、総額1億円見込む 支援充実へ さらなる寄付金募る(市町村 2016-09-08付)
札幌市教委は二十八年度奨学生の採用者数を取りまとめた。辞退者を除く採用者は高校等一千三十九人、大学等二百五十九人の計一千二百九十八人。総額一億百二十万円の予算を見込んでいる。市教委では、奨学基金の周知を進めて寄付を募り、より多くの学生・生徒を支援していく考え。
市では、意欲や能力はあるが経済的な理由によって就学困難な学生・生徒を対象とした返還義務のない奨学金制度を昭和二十六年度から導入。公立高校で月額五千円、私立高校八千円、公立大六千円、私立大九千円の奨学資金や、入学支度金一万円から二万一千円を支給している。二十年度からは「小竹正剛奨学基金」を運用しており、既存の奨学生とは別枠で毎年採用している。
財源は、市民の寄付金を積み立てた十九億四千七百万円と小竹正剛奨学基金八億円の運用収入と市の予算で、二十七年度は市民から六千五百七十万円の寄付があった。
奨学金制度の志願者募集は春と秋の年二回で、春は高校等や大学等に在学する学生・生徒が対象、秋は翌年に高校等や大学等に進学する生徒が対象となっている。
奨学生の選考は書類のみで行い、二十八年度の奨学生採用者(辞退者除く)は高校等が一千三十九人と前年度より十人の増。志願者は一千四百七十九人で倍率は一・四倍だった。大学等の採用者は二百五十九人で、前年度より三人増えた。志願者は七百一人で倍率は二・七倍となっている。
合計数は一千二百九十八人で前年度と比べ十三人増。奨学金は一億百二十万円の予算となっている。
内訳は、一般枠が高校等九百十五人、大学等二百二十人で、定時枠が高校等のみで十四人。障がい枠が高校等六人、大学等十一人となっている。このほか、小竹正剛奨学基金を活用した採用人数は高校等百四人、大学等二十八人だった。
過去の採用者数の推移をみると、二十年度六百九十八人から二十一年度には一千百六十九人と四百七十一人増加。市教委で「二十年度から二十二年度までに一千人に倍増」と第二次まちづくり計画に掲げたほか、二十年度からの小竹正剛基金の運用や二十一年度の市の緊急経済対策による追加採用が採用者数の増加を後押しした。
市教委では来年度以降も一千三百人程度の採用者数を目標に掲げており、奨学基金の寄付金も随時受け付けている。
(市町村 2016-09-08付)
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