旭川大有小が教育実践研究発表会 道徳的実践の意欲高めて 深め合う道徳科10授業を公開―道教委指定(学校 2016-09-15付)
永森教諭は登場人物の心情を児童に問いかけた
【旭川発】旭川市立大有小学校(馬場信明校長)は六日、同校で第四十九回教育実践研究発表会・地域連携研修を行った。道教委「学校力向上に関する総合実践事業」指定校として、全学級の学習および生活規律・全教室の設備を共通化して実施した七授業とともに、指定事業をベースに設定した研究主題「自己を見つめ、より良く生きる児童の育成~自分ごととして考え、仲間とともに深め合う〝道徳科〟を目指して」に沿った三授業を公開。研究協議などを通して、教職員一丸となって学校力向上に取り組む同校の実践の成果を示した。
同事業は、管理職のリーダーシップのもと包括的な学校改善を推進し、「学び続ける学校」のモデルを実践するもの。二十五年度から指定を受けている同校では、全学級の学習規律と生活規律、全教室の設備を共通化する「そろえる指導」を展開してきた。
その取組を土台に、本年度から二ヵ年計画で研究主題のもと、「授業設計」「指導方法の工夫」を研究内容に位置付けた。
授業設計に当たっては、学校独自の道徳アンケートによる実態調査、教科や領域と「道徳科」の関連指導などに取り組んだ。
指導方法の工夫については、導入の道徳的価値への方向付けと写真や動画などを使った課題提示、感想の記入や教師の説話など、授業終末における道徳的実践への意欲化などに努めた。
この日、一次公開で「そろえる指導」を踏まえた通常授業七授業、二次公開で研究主題に沿った授業三授業の計十授業を実施した。
うち、二次公開の一年二組「だれにでも優しく〈B―(6)親切、思いやり〉」(永森麻奈美教諭、児童数二〇人)では、相手の喜びが自分の喜びになることを考え、身近な人に温かい気持ちをもち親切にする心情の育成を目指した。
研究にかかわっては、①資料提示は挿絵による読み聞かせ②登場人物の心情変化に合わせた発問構成③おおかみに共感させるための役割演技④登場人物の気持ちの変化を理解させるため赤と青の付箋(ハート)を挿絵に貼る―の四点を工夫した。
はじめに、永森教諭は児童に対して、これまで周りの人に親切にされたことがあるか尋ねたあと、学習テーマとして、「しんせつにすると」を提起した。
つぎに、資料『はしのうえのおおかみ』を読み聞かせ登場人物の絵を提示して、あらすじを確認。青と赤のハートを挿絵に貼りながら登場人物の心情について児童に問いかけた=写真=。
続いて、くまに親切にされてほかの動物に親切にするようになったおおかみについて、「どんなことを考えて橋を渡らせていたか」と投げかけた。児童を三グループに分け役割演技をさせ、おおかみの気持ちを確かめさせた。
永森教諭は「親切にすると、自分も相手もきもちがいい」とまとめた。その上で、児童にこれまでの自分の生活から親切にしたこと、できなかったことを考えさせた。
おわりに、永森教諭が説話し児童に授業の感想を道徳ノートに記入させた。
このあと、研究協議を行い授業検討、学校力向上の取組について活発な意見交換を行った。
(学校 2016-09-15付)
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