【解説】メールなど独特の〝打ち言葉〟浸透
(解説 2016-09-29付)

 電子メールで絵文字を使ったことがある人は五六・一%にのぼり、男性(四三・七%)より女性(六七・六%)が多いことが、文化庁の二十七年度「国語に関する世論調査」で分かった。(笑)(汗)(怒)などの感情を表す表現を「使うことがある」と回答した人は三九・三%、「見たことがあるが使うことはない」が三七・九%だった。話し言葉でも書き言葉でもない独特の〝打ち言葉〟の浸透ぶりが浮かび上がった。

 ネットを利用する人は四十代以下で九七%以上にのぼり、利用の仕方ではメールが最も高かった。情報機器の普及が言葉遣いに影響すると思うという回答は八五・三%あった。

 絵文字を使う理由(複数回答)は、「気持ちを分かりやすく伝えるため」が七二・六%、「相手への親しさを表すため」が四九・〇%、「入力の手間を省くため」が二四・〇%。

 外来語の使用頻度では、「リベンジ」(六一・四%)が「雪辱」(二一・四%)に四〇ポイント差をつけ、十六歳から六十代まで幅広い世代で上回った。

 慣用句の使用状況では、「確信犯」という言葉は本来、「政治や宗教などの信念に基づいて正しいと信じてなされる行為や犯罪、またはその行為をする人」という意味だが、正しく理解している人は一七・〇%。「悪いことであると分かっていながらなされる行為や犯罪、またはその行為をする人」と誤解している人は六九・四%にのぼった。

 混乱した様子を表す「上を下への大騒ぎ」が二二・五%なのに対して、間違った表現の「上や下への大騒ぎ」は六〇・八%、眠りから覚めたときの気分の悪さを表す「寝覚めが悪い」は三七・一%にとどまり、「目覚めが悪い」が五七・九%%となり、年代が低いほど誤った回答が高くなる傾向がみられた。

(解説 2016-09-29付)

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