地域とともにある学校づくりへ CS導入の成果を共有 フォーラムに600人参加し研鑚―文科省・道教委(道・道教委 2016-10-25付)
コミュニティ・スクールの効果的な取組事例の発表などを行った
文部科学省、道教委主催の「地域とともにある学校づくり推進フォーラム~地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働」が二十一日、札幌市内の共催ホールで開催された=写真=。コミュニティ・スクールの効果的な取組事例の発表等を通じて、各地域における円滑な導入や取組の充実を図ろうというもの。道内百四十を超える市町村のほか、道外からの参加も含め約六百人が詰めかけた。事例発表では、「先生方の意識が変わった」「地域のみんなで子どもたちを育てようという気持ちが高まった」「子どもたちの自己肯定感などが高まっている」などの報告があり、参加者はコミュニティ・スクール導入による効果について熱心に聞き入っていた。
同フォーラムは、学校が地域と一体になって子どもたちを育む、「地域とともにある学校づくり」の充実方策について、コミュニティ・スクール(学校運営協議会)の効果的な取組事例の発表等を通じて、各地域における円滑かつ効果的な導入や取組の充実を目的に実施。全国八会場で実施し、北海道会場は四ヵ所目となる。
主催者を代表してあいさつに立った道教委の柴田達夫教育長は、道内では十八市町村、七十八校がコミュニティ・スクールの指定を受け、様々な取組を実施していることを説明。「百四十を超える市町村が参加しており、これからコミュニティ・スクールを導入してみようという方々が多いのではないか」と期待した。「コミュニティ・スクールにはどんな意味があるのか、どんな効果があるのか、実際に取り組むと学校・家庭・地域がどんな役割を担うのか、これまで取り組んできた学校地域支援本部、学校評議員といった制度とどう違うのかという質問を受ける」とし、「このフォーラムを通じて、皆さんの質問に答えることができるのではないか」と開催趣旨を説明した。
また、「コミュニティ・スクール導入について、大きな二つの役割を期待している」述べ、「教員の長時間の勤務で支えられている学校現場の改善と、学力はトップレベルだが、自分に自信をもてない多くの子どもたちの自己肯定感を学校だけではなく、家庭や地域が一緒になって高めることができるのでは」と結んだ。
このあと、実践発表が行われ、北広島市教委と福岡県宇美町教委の担当者が「コミュニティ・スクールの具体的な導入の在り方・充実に向けた方策」と題してそれぞれの取組を発表した。
うち、北広島市の西部コミュニティ・スクール(西部小・西部中)の実践では、「先生方の意識が変わった。地域行事に積極的に参加するようになった」「保護者や地域の参画意識が高まった」「地域の人たちが子どもたちに目を向けるようになった。地域の皆で子どもたちを育てようという気持ちが高まっている」と効果を説明。また、全国学力・学習状況調査児童生徒質問紙調査の結果(二十六~二十七年度)から、「自分に良いところがあると思う」「地域や社会をよくするために何をすべきか考えることがある」などの質問で肯定的な意見が大幅にアップしたことなどが発表された。
さらに、パネルディスカッション、文科省初等中等教育局参事官付学校運営支援企画官の高見太也氏が、学校と地域の連携・協働について行政説明を行った。
参加者は、コミュニティ・スクールの成果と課題に熱心に耳を傾けていた。
(道・道教委 2016-10-25付)
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