重大事態の再調査「行わない」と決定　道が私学いじめ事案で

（道・道教委 2016-11-11付）

　道は九日、道内私立学校における「いじめによる重大事態」について、道いじめ調査委員会からの意見を踏まえ、再調査を行わないと決定したことを発表した。

　事案は、二十七年度に、道内私立学校の生徒が同じ学校の複数の生徒からいじめを受けたというもの。この生徒は、部活動のミーティングで、ほかの部員から退部を促されるなど、精神的な苦痛を感じる発言を受け、不登校になったという。

　学校は、保護者からの指摘を受け、道いじめの防止等に関する条例に定める「いじめによる重大事態」として、知事に報告するとともに、いじめ防止対策推進法に定める、第三者を含む組織を設置して調査を行った。

　二十八年度に入り、学校は、調査報告書を知事に提出。知事は、道いじめ調査委員会に「再調査の必要性の有無」について、意見を求めた。調査委員会は、「事実解明がされている」「被害者および保護者が再調査を求めていない」「学校において、いじめ防止に取り組んでいく意思と具体的な取組の着手を確認できた」として、十月三十一日、「再調査の必要性はない」と知事に回答した。

　この意見を踏まえ、知事は今月四日、再調査を行わないことを決定した。

(道・道教委 2016-11-11付)