独自の中学校英検―道教委 「話す」技能で作問に着手 12月に天塩町で検証作業
(道・道教委 2016-11-25付)

 道教委は、「北海道独自の中学校英語検定」実施に向け、問題作成に着手した。英語の四技能のうち、「話す」に焦点を当てて中学生の英語力を測定し、「英語で話し手の意向などを理解したり、自分の考えなどを話したりできる」力などの育成を目指す。地域に、外国人や英語を話せる住民などと会話ができる場を設け、中学生が英会話の検定に挑戦。生徒の英語学習への意欲喚起、自己の学習状況や成長の把握などに役立てる。十二月には、モデル地域として、天塩町で問題の内容等の検証を行う。

 道独自の英検導入については、二十七年三定道議会予算特別委員会で、柴田達夫教育長が、小・中学校の英語教育にかかわって、「子どもたち自身が英語学習の到達度を把握できる仕組みなどについて検討を行い、道独自の検定の導入に取り組んでいきたい」と答弁。その後、検討作業に入っていた。

 現在、準備を進めている「道独自の中学校英検」は、英語の四機能のうち、「話す」力を測定するもの。

 ことし七月に開かれた本年度第一回北海道総合教育会議において、柴田教育長が表明した英語教育の到達目標「道立高校を卒業するすべての生徒に、英語で、少なくとも日常的なコミュニケーションができる力を確実に身に付けさせる」の実現に向け、義務教育段階で身に付けるべき英語力を育成。「英語で話し手の意向などを理解したり、自分の考えなどを話したりできる」などの力をもつ生徒の育成を目指す。

 生徒の英語学習への意欲を喚起するとともに、生徒が自己の学習状況や成長を把握するために役立てることができるなどの特色をもつ検定を想定している。

 地域の人材を活用し、外国人や英語を話せる住民と英会話ができる場を地域に設置し、生徒がそこに行って、英会話の検定に挑戦する。

 そのための検定問題については、作問委員会を設けて作成。また、モデル地域を指定し、作成した問題の内容やバランスなどを検証する。

 二十四日には、道庁別館で第一回作問委員会を開催=写真=。全道各管内の英語教育推進リーダーや教育局義務教育指導班主査・指導主事二十人が出席し、英検実施に当たっての課題やその解決方策の検討、問題や評価基準、実施マニュアルの作成などの作業を進めた。

 十二月四日には、モデル地域として、天塩町で作成した問題の検証を行う。この日、同町では、留学経験のある早稲田大学国際教養学部の学生によるイベント「セカクル」が開かれ、中学生百人が参加することになっている。このイベントを活用して検証する。

 今後、他地域でも、モデル地域として検証作業を進める予定。

(道・道教委 2016-11-25付)

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