上川・留萌・宗谷局が旭川でAL実践研究道北圏域研究大会 授業改善の在り方考える 北大・山本特任准教授の講演など(道・道教委 2016-12-22付)
基調講演では、アクティブ・ラーニングが求められる背景などを解説
【旭川発】上川教育局、留萌教育局、宗谷教育局は十五日、旭川東高校で「教科等の本質的な学びを踏まえたアクティブ・ラーニング(AL)の視点からの学習・指導方法改善のための実践研究(SCRUM)」にかかる圏域研究大会を開催した。道北の小・中・高校から五十三人が参加。北海道大学高等教育研修センターの山本堅一特任准教授による講演や、同校での公開授業などを通し、ALの視点による授業改善の在り方を考えた。
研究大会は、文部科学省の課題発見・解決に向けた主体的・協働的な学びの推進事業の一環。同校を含む道内四校で、①ALの視点からの系統的な教科指導および教科間連携の推進②ALを通して育む思考力・判断力の育成を目的とした評価方法の工夫改善―の二点を研究課題として授業改善に努めてきた。
開会式のあと、全体会で山本特任准教授が「アクティブ・ラーニングの理解と実践~押さえるべき三つのポイント」をテーマに基調講演。ALの定義やALが求められる背景などについて解説した。
ALを理解するためのポイントとして、講義型授業でもアクティブ・ラーニング型授業になることや、教師の〝教える〟から〝学ぶ〟への意識転換の必要性、生徒の多様な学習動機の理解と対応を挙げた。
AL型授業に向け、授業の目標を見直すとともに、生徒がその目標を達成できているか振り返る形成的評価の導入、様々な授業方略の検討を求めた。
「授業にグループ活動などを取り入れると知識を教授する時間は減少する。授業中は授業中にしかできないことを行い、授業時間外でできることは自主学習に委ねるなどの工夫が必要」とアドバイスした。
加えて、AL型授業を成功させるため、プレゼンや批判的思考、グループ学習などの汎用的技能の必要性を説いた。技能の育成に向け、「一つの授業で身に付けさせるのではなく、学校単位で計画的に取り組むべき」と述べた。
「様々な科目で、グループ学習による学び合いの効果として、成績下位層の底上げが実証報告されている。自らの授業を振り返り、今後も各学校でAL型授業を進めてほしい」と呼びかけた。
全体会後、同校教員による公開授業や授業検討、研究協議などを行い、参加者全体で同事業の研究成果を共有した。
(道・道教委 2016-12-22付)
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