【解説】28年の出生数100万人割れ(解説 2017-01-05付)
厚生労働省が公表した人口動態統計の年計推計によると、二十八年の出生数は過去最少の九十八万一千人となり、統計を取り始めた明治三十二年以降、初めて百万人を割り込む見通しとなった。出生数が死亡数より下回る人口の自然減は十年連続。
出生数は、前年の百万五千六百七十七人から約二万五千人減少し、九十八万一千人と推計。出生数が最も多かったのは昭和二十四年の二百六十九万六千六百三十八人。第二次ベビーブームだった昭和四十八年の二百九万一千九百八十三人をピークに、減少傾向が続いており、ことしは過去最少を更新し、初めて百万人を割り込む見通しだ。
女性が一生に産む子どもの数に相当する合計特殊出生率は、昭和五十年に二・〇〇を下回ってから低下傾向が続き、平成十七年に過去最低の一・二六を記録。昨年は〇・〇三ポイント増の一・四五と、近年上昇傾向にあるが、十五~四十九歳の女性は平成二十二年から二十七年にかけて毎年二十万人以上のペースで減り続けており、親になり得る世代が減っていることが、出生数減少の最大の要因だ。
晩婚化や晩産化の影響も考えられる。平均初婚年齢は上がり続け、平成七年で夫が二十八・五歳、妻が二十六・三歳だったが、平成二十七年には夫が三十一・一歳、妻が二十九・四歳。第一子を出産したときの母親の平均年齢は平成二十三年以降、三十歳を上回っている。
死亡数は、戦後最多の百二十九万六千人(前年比約六千人増)と推計。死亡数が出生数を上回る自然減も三十一万五千人で過去最多となり、平成十九年から十年連続の増加となった。
婚姻数は戦後最少の六十二万一千組(前年比約一万四千組減)、離婚数は二十一万七千組(同九千組減)となる見通しだ。
(解説 2017-01-05付)
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