小・中２５０校で実施目指す　札幌市消防局の２９年度救命処置講座

（市町村 2017-01-25付）

　札幌市消防局はジュニアバイスタンダー育成事業について、二十九年度は小・中学校合わせて二百五十校程度での実施を目指している。小・中学生を対象に、将来的に心肺蘇生など救命処置ができるバイスタンダー（救急現場に居合わせた人）を育成するもの。講座を通して胸骨圧迫やＡＥＤの使用などを体験させる。

　通報から救急車が到着するまでの時間は、全国平均で八分。心肺停止時は五分を超えると生存率が下がってしまうため、心肺蘇生などの応急手当が重要となっている。

　同局では、将来的に救命処置ができるバイスタンダーの育成を目指し、同事業を二十七年度から実施している。体験型の防火・防災教育を行う「教えて！ファイヤーマン事業」といった小・中学生を対象とした普及啓発事業に胸骨圧迫やＡＥＤ体験など応急手当の体験メニューを導入。学校が取り組みやすくなるような工夫を図っている。

　二十七年度は小学校三十二校、中学校二十六校で実施。二十八年度は小・中学校全体の六〇％に当たる百九十校程度での実施を目標に掲げ、取り組んでいる。

　二十九年度は小・中学校全体の八〇％に当たる二百五十校程度での実施を目標に設定。三十一年度までに全校での実施を目指していく。

(市町村 2017-01-25付)