道教委が全道代表高校長研 教育改革実現に尽力を 北村学校教育局長が要請 (道・道教委 2017-02-09付)
北村学校教育局長は、「社会に開かれた教育課程」づくりに向け努力するよう呼びかけた
道教委は七日、道庁別館で二十八年度第四回全道代表高校長研究協議会を開いた。開会あいさつに立った北村善春学校教育局長は、二十八年十二月の中央教育審議会答申で示された「社会に開かれた教育課程」の内容を読み解き、「自校の役割や使命、生徒や保護者、地域社会等から寄せられる期待などを十分に確認の上、〝社会に開かれた教育課程〟づくりに向け、努力いただきたい」「リーダーシップを発揮し、子どもたちの未来づくりに向けた教育改革の実現に尽力いただきたい」と呼びかけた。
同研究協議会は、本道の高校教育にかかわる教育行政上の課題などについて研究協議を行い、本道の高校における学校運営全般の改善・充実に役立てようと開いたもの。
道高校長協会の本部役員・部会長、各管内の代表高校長を合わせ二十九人が参加。教育行政上の課題についての説明や今日的な教育課題についての研究協議を行った。
開会式では、北村学校教育局長があいさつを述べた。概要は、つぎのとおり。
◇
昨年十二月に中央教育審議会が次期学習指導要領等の改善と必要な方策等について答申を行ったので、この点についてお話しする。
本答申の柱は、「社会に開かれた教育課程」の理念のもと、子どもたちに新しい時代を切り拓くために必要とされる資質・能力をしっかりと身に付けさせること、そのため、学校には、「カリキュラム・マネジメント」の確立と「アクティブ・ラーニング」の視点からの授業改善の実現が求められていることだと認識している。
この「社会に開かれた教育課程」の理念であるが、現在、いずれの学校においても、保護者との連携をはじめ、地域の教育資源の活用、学校評価による学校改善、教育活動の積極的な情報発信など、開かれた学校づくりに向け鋭意取り組んでいるが、答申で述べられていることは、当然このレベルにとどまるものではない。
「社会に開かれた教育課程」は、よりよい地域・社会を創る子どもたちを育てるという共通の目標のもと、教育課程を介して、学校と地域が双方向で深くかかわり、その実現を図ることであるととらえている。
言い換えれば、これからの教育課程は、学校の教育目標や育成すべき資質・能力などをグランド・デザインとして、教育関係者と共有したり、子ども自身が学びの意義を見いだしたり、家庭や地域、社会の関係者が幅広く活用したりできるようなものにしていく必要がある。
校長の皆さんには、こうした趣旨を踏まえ、自校の役割や使命、生徒や保護者、地域社会等から寄せられる期待などを十分に確認の上、「社会に開かれた教育課程」づくりに向け、努力いただきたいと考えているが、時代の先を見据え、子どもたちに必要とされる資質・能力をしっかりと身に付けることは、学校教育が果たすべき使命であり、これまでも、表現は異なれども、学校教育に求められてきたことでもある。
今回の答申を読むに当たっては、これまでの学校教育を振り返り、どのようなことを成果として評価し未来につなげていくのか、どこに改革の手を入れるのかといった視点が不可欠と考えている。
私たちは、歴史的視点をもった未来志向の教育者であるべきだとあらためて感じるが、校長の皆さんには、リーダーシップを発揮していただき、子どもたちの未来づくりに向けた教育改革の実現に尽力いただきたいと思っている。
道教委としては、今後とも、高校長協会と緊密な連携を図りながら、本道の高校教育における課題の解決に全力で取り組んでいくので、理解と協力をいただくようお願い申し上げる。
(道・道教委 2017-02-09付)
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