札幌市教委が学校・園に通知　子を見守る取組進めて

（市町村 2017-07-14付）

　札幌市教委は六日、「子どもの命の大切さを見つめ直す月間」の設定と命を大切にする指導の充実に関する通知を全市立学校・園に発出した。期間は八月二十五日から九月二十二日まで。一人ひとりの子どもをきめ細かに見守る教育相談体制の構築や、子どもが互いに助け合い、支え合うピア・サポートなど、取組を推進するほか、その状況を報告するよう求めている。

　市教委は夏季休業が終了した八月末から九月にかけて、学校生活に悩みを抱える児童生徒が不安定な精神状態になる可能性があると分析。一人ひとりの子どもにきめ細かに見守る教育相談体制の構築が必要と指摘している。

　また、子どもが自己を肯定的に受け止め、自他のかけがえのない命を大切にしようとする心を育むためには道徳教育をはじめ、子どもが助け合い、支え合う活動を推進するとともに、学校・家庭・地域社会が手を携えて子どもに命の大切さを伝えたり、子どもを見守ったりするなどの意識を高めることが必要と強調している。

　特に、子どもの意見表明の場を重視し、全校児童生徒がいじめ防止に向け主体的に取り組むことを重点とするよう求めている。

　市教委では、校内体制の充実に向けて子ども理解にかかわる研修会を実施するほか、生徒指導研究協議会を開き、教員の指導力向上を図ることとしている。

　また、相談窓口周知カードを児童生徒に配布するほか、保護者向けのリーフレットの配布を予定している。

　学校・園に対しては、一人ひとりの子どもをきめ細かに見守る教育相談体制の構築や子どもが互いに助け合い、支え合うピア・サポートの推進などの取組を進めるほか、その状況を報告するよう求めている。

(市町村 2017-07-14付)